闇(R)、行きま〜す

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作: あぽぴXIII    
 
 

第22話 ★ 決戦前夜
 
 


  GW歴02年6月21日、午後6時30分・・・。

  闇(R)は通常の3倍のスピードでくだらない雑用仕事を片付け、タイムカードを押した。

  いつもならば、

  バイトの女の子達のとりとめのないおしゃべりに付き合ったりもしているところなのだが、

  その日ばかりは、そんな無駄な時間は1秒たりともなかった。

  『お疲れ様っ☆』

  短く言い捨てるなり、誰にも引き止める暇さえ与えず会社を飛び出していた。

  いよいよ、

  GWチャンピオンシップ近畿地区予選は明日に迫っている。

  今頃、他のYummysメンバー達はすでにカ○トで合流し、

  明日に備えて最後のデッキ調整に励んでいることだろう。

  

  荒い息を吐きながらカ○ト6階へ到着した闇(R)を、

  大阪Yummysガンウォーチームの精鋭たちが待っていた。

  そして、もうひとり、

  闇(R)を待っていた人物がいた。

  闇の伝道師 『トゥ〜ン・シン』 その人である。

  公式大会初参戦の大阪Yummysを率い、

  自らも近畿ブロック予選に参戦するためにはるばるやってきたのであった。

  GW公式チャンピオンシップ近畿地区予選参加メンバーは、

  伝道師トゥ〜ン・シン、

  黒単ウイニーで復活した黒い狂戦士・SIG、

  サイコミュ使いのHIRO、

  Yummys最強の漢・RICHI、

  そして、我らが闇(R)、の計5名であった。

  本番では、250人がふたつのブロックに分かれて戦うことになる。

  これだけの大人数、まさかとは思うが

  『神様、どうか潰し合いだけはご勘弁を・・・』

  と、祈らずにはいられない闇(R)なのであった。

  

  いつものように闘志を剥き出しにして挑戦してくる

  黒い狂戦士SIGを軽〜く一蹴する。

  ジェットストリームアタックは今宵も炸裂している。

  豊富なGとユニットのおかげか、事故はほとんど起こらない。

  あとはプレイングを磨くのみ、なのだが、

  こちらはなかなか思うようにいかない。

  黒三キャラの誰をどのユニットにセットするのがベストなのか、

  どの順番でジェットストリームアタックをかけるべきなのか、

  状況や相手のデッキタイプに応じてそれらは常に変化する。

  その見極めが、いまだにつけられずにいる闇(R)なのであった。

  それでも、イキオイだけで勝てることもある。

  SIGとの対戦はほぼ、それに尽きると言っても決して過言ではないだろう。

  しかし、

  明らかに闇(R)よりもプレイングのセンスで勝っているHIROやRICHIを相手にした時には、

  なかなか、イキオイだけでは勝たせてもらえないのもまた、事実なのであった。

  ましてや、GWパイロットとしてのレベルでは闇(R)の遥か上をゆく

  伝道師トゥ〜ン・シンが相手では、とてもイキオイだけでなど勝てるはずもない。

  SIGとのデモンストレーションを終えた闇(R)を、

  その、トゥ〜ン・シンが呼んでいる。

  『いよいよネ★』

  と、闇(R)は背中を戦慄が走りぬけるのを感じた。

  いよいよ、

  伝説のデッキ『カウンター・サザビー』と対戦する時が来たのだ。

  緊張の面持ちで伝道師の前に座る闇(R)は、

  まるで祭壇に捧げられた生贄の羊のようである。

  そんな闇(R)の心中など知ってか知らずか、

  伝道師トゥ〜ン・シンはいつものペースで静かにデッキをシャッフルし続けている・・・。

  お互いのデッキをシャッフルし、いよいよデュエルスタート。

  先攻は闇(R)、手札はそれほど悪くはない。

  Gをセット、ユニットはリロールイン・ザク。

  攻撃を忘れてエンド宣言しそうになったが、

  その前に伝道師の手が本国から捨て山にカードを1枚素早く落とした。

  そして、伝道師トゥ〜ン・シンのターン・・・。

  セットされたGを見て闇(R)は愕然とする。

  『青G・・・』

  カウンターサザビーでは、ない。

  とすると、ZZだろうか、それとも・・・。

  答えはすぐに、伝道師の手札から出された。

  プロトタイプガンダム(SP-15)、そして、ボール改修型・・・。

  連邦ウイニーである。

  『まずい、まずいわ〜・・・』

  思わずつぶやく闇(R)。

  3国力からユニットに黒三キャラをセットすることで動き出す闇(R)の黒三デッキに対し、

  連邦ウイニーは1国力から回り出す。

  ユニットもキャラクターも、そのほとんどが1国力圏で統一されているのだ。

  何よりその早さが違う。

  あれよあれよと言う間に低国力の青ユニットが場に並び、

  パイロットの現地徴用(O-2)で捨て山からキャラクターが発掘される。

  黒三セット前に主要ユニットをスナイパーカスタムの効果で焼かれ、

  まさに、手も足も出ない状態であった。

  あっと言う間に、2タテ負けである。

  『こんなの勝てるワケないぢゃないのよぅ〜・・・』

  半泣きの闇(R)であった。

  

  黒三兄弟ウイニーは早い、と闇(R)は思っていた。

  キャラが乗るのは確かに3ターン目からだが、

  リロールインの1〜2国力ユニットが中心である。

  1ターンめ、2ターンめから確実にダメージを与えることができるのだ。

  しかし、伝道師の青ウイニーはそのダメージを逆に利用している。

  ダメージ分の捨て山から、必要なキャラクターをいくらでも拾い出せるのである。

  青には低国力の優秀なキャラクターがいくらでもいる。

  結果、豊富な低国力ユニットと、それに乗る低国力のキャラクターが

  いともたやすく手札に揃う。

  そこに伝道師トゥーン・シンの華麗なプレイングが加われば・・・

  どうなるかは想像するに容易い。

  とても付け焼刃の闇(R)などがかなう相手ではないということだろうか・・・。

  闇(R)は、イヤな負けムードを引きずったまま・・・

  あっと言う間にカ○ト閉店の時刻を迎え、

  一行は戦場を後にし、お決まりのトリ屋へとなだれ込む。

  

  トリ屋では、明日への緊張の為か

  皆、ハイペースで飲みまくり、異様な盛り上がりの中、

  決戦前夜は更けてゆく・・・。

  

  唯一の家庭持ちである闇(R)は途中、終電前には席を辞したが、

  他のメンバーたちは、『ホテルHIRO』に泊り込み、

  予選に備えてのデッキ調整は未明まで続いたと言う・・・。

  

  もはや泣いても笑っても、

  決戦の時は刻一刻と迫っていた・・・・・・。




<次回予告>

  伝道師に敗れ、家に帰るなりフテ寝した闇(R)・・・。

  明け方までデッキの最終調整に余念のなかった

  他のメンバーたち・・・。

  それぞれの思惑を胸に、ついに決戦の日を迎える!!


 次回 『闇(R)、行きま〜す』   第23話 “スクランブル!”


 ・・・キミは生き残ることができるか・・・


 
     






 

闇(R)、行きま〜す

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作: あぽぴXIII  
 
 

第23話 ★ スクランブル!
 
 


  GW歴02年6月22日・・・・・・仏滅・・・(汗)

  午前9時15分・・・。

  待ち合わせの大阪市内某駅に到着した闇(R)を、

  4人のYummys戦士たちが待ち構えていた。

  爽やかな初夏の朝、である。

  

  会場は、闇(R)の想像以上に広く清潔で、そして静かだった。

  3〜40メートル四方ほどの広さのホールに、

  200人以上のガンウォーパイロット達が集まっているにも関わらず、

  会場には異様な静けさが漂っていた。

  低いざわめきと重苦しい緊張感だけが支配する、決戦の地・・・。

  どちらを見渡しても、歴戦のツワモノといった面持ちの戦士ばかり・・・

  少なくとも、闇(R)にはそう見えていたし、

  事実、闇(R)と比較すれば、参加者ほぼ全員がベテランパイロットと言えたであろう。

  

  空いているテーブルを見つけ、Yummys達は遠慮がちにそこに座った。

  6人掛けのテーブルはカ○トの倍ほども広く感じる。

  すでにテーブルにセットされていた白い布製のデュエルフィールドが

  ヤケに眩しく感じた闇(R)であった。

  受付の時刻が迫り、それぞれ、デッキレシピの最終確認をする。

  黒い狂戦士・SIGは、ここへ来てデッキレシピを書き込んでいる。

  見ると、時間ぎりぎりまで調整を重ねていたらしく、

  HIROもまた、あわててデッキレシピを記入していた。

  これも勝利への執念、だろうか。

  闇(R)などは、2日も前にレシピを書き込んでしまっていた。(しかもボールペンで、である)

  しかしそれは、決してデッキに絶対の自信があったためではないはずであった。

  ただ単に、「それ以上悩むのが面倒だったから・・・」とか、

  その程度の理由である。

  ヤル気があるのか、ないのか・・・

  まったく、困ったオトナではある。

  

  デッキレシピを提出し受付を済ませると俄然緊張が高まった。

  ここからは全体がふたつのブロックに分けられる。

  AブロックにHIRO、RICHI、そして、闇(R)。

  Bブロックが伝道師トゥ〜ン・シン、SIG・・・である。

  できることなら、自分ひとりだけが別のブロックになりたかった闇(R)である。

  潰し合いは望むべくもないし、メンバーには既に手の内がバレバレであった。

  HIRO、RICHIとも、手ごわい相手である。

  特にRICHIの本日のデッキは、前夜、闇(R)があっさりと敗れた

  伝道師トゥ〜ン・シンの青単ウイニーである。

  勝てる気がしない・・・。

  約120分の2の確率での潰し合いにビクビクしつつ、

  闇(R)の緊張はピークに達しようとしていた・・・。






<次回予告>

 そして、ついに

 GWチャンピオンシップ近畿地区予選の戦いの火蓋が切って落とされる!

 その時、伝道師トゥ〜ン・シンは、SIGは、HIROは、RICHIは・・・

 そして、闇(R)の運命は・・・・・・


 次回 『闇(R)、行きま〜す』   第24話 “隠された翻意”


 ・・・キミは刻の涙を見る・・・


 
     
 





 

闇(R)、行きま〜す

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作: あぽぴXIII  
 
 

第24話 ★ 隠された翻意
 
 


  GWチャンピオンシップ近畿地区予選・・・

  1回戦の組み合わせが決まり、GWパイロット達はそれぞれの席に着く。

  闇(R)の相手は、大人しそうな好青年である。

  毎度のコトだが、この手のタイプに闇(R)は弱い・・・。

  礼儀正しい挨拶の後、お互いのデッキを交換し、シャッフルする。

  ジャンケンは闇(R)が勝ち、幸先の良いスタートを切った。

  初手にはGが2枚、ザク・ガトルもあり、

  キャラクターはいないものの悪くはない手札である。

  Gセット後、ザクとガトルが出て2点パンチ。

  ガトル・ドローで引いたカードはドップ。

  微妙だが、悪くはない・・・。

  相手は赤Gをセット、

  内部調査をセットしてエンド宣言。

  相手もまた、手札は悪くないようであった。

  

  ☆☆☆ ★★★ ☆☆☆ ★★★ ☆☆☆

  

  4ターン目、

  1ターン遅れで3枚目のGを引き当て、

  ララァの導き。

  ユニットはすでに場に揃っている。

  黒三アタックの要、

  ザクII(ガルマ・ザビ機)もすでに配備エリアにいる。

  あとは黒三キャラさえ引ければ、

  怒涛のジェットストリームアタックで、

  いまだユニットのいない相手本国へ直接ダメージを叩き込めるのだが。

  ララァが導いた3枚は、G、G、シャアザク・・・

  言わずもがな、シャアザクをプレイ。

  キャラなしのままユニット数体で地球・宇宙からそれぞれパンチ。

  1ケタのダメージにどれほどの効果が期待できるだろうか。

  相手の場には赤G2、青G1が並んでいる。

  回復手段は当然持っているはずであった。

  内部調査使用後、相手ターン。

  リロールして再度、内部調査。

  そして、サラサ、密約・・・。

  ・・・イヤなカンジで回っている。

  アナハイムをセット、青Gセットでエンド。

  重デッキなのか?

  既に場にはアナハイムを含め5Gが揃っている。

  あれほど回してユニット事故とは考えにくい。

  赤青ということは、サザビーとνガンダム?

  次のターンに出てくるのかもしれない。

  闇(R)のターン、

  ここで黒三キャラを引かねばマズイ・・・

  と、気迫のディスティニードロー(汗)

  引いたのは、・・・マッシュ♪

  ツイている。

  射撃値のあるシャアザクにマッシュをセット。

  看破は・・・飛んで来ない。

  マッシュの効果でオルテガを引き、

  そのままザクにセット。

  続けてオルテガ効果でガイア。

  ガイアが乗るのはザクII(ガルマ・ザビ機)

  ガイア効果でマッシュを手札に入れるのを忘れずに・・・。

  相手の場にはいまだユニットはない。

  手札にνガンダムがあったとしても、

  Gが足りず、出て来れないはずだ。

  行くしかない。

  回復されようが、されまいが、闇(R)のデッキにできることはただひとつ、

  ジェットストリームアタックのみ、である。

  ガトルを含め、4体で宇宙から攻撃。

  通れば12点ダメージである、

  ・・・が、

  防御ステップ、相手の手が動いた。

  「ガルマ・ザビ機に撤退命令を」

  ガルマ機、ガイアが手札に戻る。

  『にゃるホロ〜』

  カンシンしている場合ではない。

  7点ダメージを与え、闇(R)のターンは終了。

  相手ターン、

  リロール後、内部調査。

  そしてサラサ・・・

  『まだ回すか・・・(汗)』

  赤Gセット、そして・・・終了。

  サザビーは来ないのか?

  闇(R)のターン、

  ドローしたカードはギレン・ザビ。

  『イケるかも♪』

  ・・・と思ってしまったのは、闇(R)の若さ故のあやまちだったろうか。

  Gはまだ、3枚しかないのだ。

  Gにギレン・ザビをセット。

  ここで相手が動いた。まさか・・・

  「ギレンを看破します」

  『ヤラレタョ〜〜〜』

  内心のショックを顔に出さぬよう堪えつつ、

  ガルマ・ザビ機をセット・・・

  「ガルマ機に逆襲のシャアです」

  『にゃ、にゃるホロ〜〜〜(泣)』

  カンシンなどしている場合ではなかったが、

  カンシンするより他ない闇(R)であった。

  手札でガイアが腐っている。

  『ガトルに乗せるしかないのか・・・』

  ・・・1分30秒の長考の後、

  ガイアをプレイ、ガトルに乗せた。

  一瞬、相手の顔がほころんだように感じたのは

  闇(R)の錯覚だったのだろうか?

  オルテガ(ザク)マッシュ(シャアザク)ガイア(ガトル)の順で

  ジェットストリームアタック。

  通れば9点ダメージだが・・・。

  相手の手が動き、一瞬、闇(R)はギクリとする。

  まだ何か持っているのか?

  だが、

  相手はそのまま本国に手を伸ばし、

  9枚のカードを捨て山に送った。

  この時点で、相手の本国は十数枚・・・

  願わくば、このままじわじわと削り切りたい闇(R)であったが、

  相手が先ほどの鬼回りで回復カードを手にしていることは

  ほぼ間違いない・・・・・・。

  相手ターン、

  リロール後、内部調査。・・・そのままドローした。

  青Gセット。これでGは赤3・青3とアナハイム。

  もう十分だろう。

  更に密約を使い、手札が増える。

  そして、

  2コスト払い、ついに登場するのは、

  リロールイン、サザビー!

  更にサザビーにシャアが乗り込み、宇宙からアタック。

  単機で8点パンチである。

  宇宙なのでドップでは止められようもない。

  止めに出られたとしてもサザビーにはサイコミュ(2)がある・・・。

  本国に8点ダメージを食らった、

  が、まだまだ本国の枚数ではこちらに分がある。

  あくまで、現時点では、のハナシであるが・・・。

  サザビーが攻撃に出てきたところで、

  闇(R)の中にひとつの疑問が生まれていた。

  相手は配備フェイズに決戦前夜を使わなかったのである。

  相手の残り本国は15枚程度・・・

  ここで回復しないということは、もしや・・・

  手札に前夜はないのか?

  イヤ、そんなはずはない。

  もしも回復できないのならば、

  次のターンの闇(R)の攻撃を止める為に、

  サザビーは出撃させずにおくはずである。

  回復をせず、サザビーで出てきた・・・?

  ・・・まだ何か手があると言うのだろうか・・・

  考えていても仕方がない。

  たとえ相手に秘策があったとしても、

  それを止める手段は今の闇(R)にはないのだ。

  意を決して、闇(R)のターン。

  引いたカードは・・・G。

  ・・・ダメか・・・。

  ギレンが欲しい闇(R)であった。

  このターン、ギレンの効果でパンプして殴れば、15点・・・。

  (何の妨害も受けなければ、のハナシではあるが・・・)

  相手は、残り本国がわずかだと言うのに顔色ひとつ変えていない。

  笑っているわけではないが、困り果てているようにも見えない。

  やはり何かあるのか・・・。

  再び長考・・・。

  攻めるべきか、守りに転じるべきか。

  黒三を防御に残しても、シャア/サザビーは倒せない。

  と、なれば、もはや攻めるよりほかに手はない。

  宇宙から、先程と同じ9点ジェットストリームアタック。

  やはり、と言うべきか、当然、と言うべきか・・・

  相手の手が動いた。

  防御ステップ、コストは1

  リロールイン、νガンダム!

  ジェットストリームアタックは阻まれた。

  さらにνガンダムの格闘値は5、

  オルテガが落ちる・・・。

  当然、νガンダムも落ちていくが、

  相手の場にはまだシャアが乗るサザビーがいる。

  マッシュとガイアだけでどうにかなるものでもない。

  しかもガイアはガトルに乗っている・・・。

  手札には2枚目のマッシュ(注:男前というイミではない)・・・

  これがオルテガだったらまだしもだが。

  そのまま2ターンほど、シャア/サザビーに殴られつづけ、

  ついに堪え切れずにマッシュで止め、ガイアで止め・・・、

  そうする間にも相手は前夜で何事もなかったかのように回復。

  こちらにはもはやシャア/サザビーを止める術もなく、

  手札で腐っていたマッシュをドップに乗せてみたところで、

  すでに本国には2枚目のオルテガ、ガイアの姿はなかった・・・。

  ・・・1回戦1セット目、あっさり敗北。

  

  ☆☆☆ ★★★ ☆☆☆ ★★★ ☆☆☆

  

  気を取り直して挑んだ2セット目、

  闇(R)はこの場にそぐわない清々しい気分を味わうことになる。

  順調に黒三成立かと思わせる手札にニヤリとする闇(R)をあざ笑うかのように、

  相手の2ターン目、

  「隠された翻意」がセットされた。

  ■『O-36 隠された翻意(BB)』

  ■(自動D):自軍ターン終了時に、このカードの上にコイン1個を乗せる。

  ■(自動C):自軍ドローフェイズ開始時に、このカードの上にあるコイン1個につきA(資源2)を支払う。

    支払わない場合、このカードをゲームから取り除く。

  ■(自動A):全ての本国は、戦闘ダメージではダメージを受けない。

  まさかこの1枚で終わってしまうことになろうとは・・・。

  闇(R)の3ターン目、

  既に場にはガルマ・ザビ機、ランバラル機がスタンバイしている。

  手札にはシャアザクもいる。

  『翻意がなんだぃ?』

  と、闇(R)はタカをくくっていた。

  黒三さえ成立すれば、こっちのものだという腹らしい。

  3枚目のGをセットし、「ララァの導き」をプレイ。

  実は闇(R)の手札に黒三キャラはいなかった。

  すべてはこのララァの導きにかかっていたのだが・・・。

  「カットイン、鉄仮面!」

  『な、なんですと〜?』

  3ターン目、Gセット後の導きはある意味ギャンブルである。

  表にした本国のカード3枚がすべてGならば、完全な不発となるからだが・・・。

  あえてそれを鉄仮面でカウンターする相手の青年に、

  闇(R)はオトコの生き様を見た気がした。

  否、

  黒三デッキであればこその正しい判断なのかもしれない。

  まだ2Gしかない相手は、キャラクターを看破することができないのだから。

  止められる所を的確に止めよ、ということなのだろう。

  更に闇(R)を驚かせたのは次の相手ターン。

  翻意は維持され、やれやれと思った次の瞬間である。

  「戦闘フェイズに入ります。」

  『はぁ?』

  アタマの固いオヤヂでしかない闇(R)には、

  翻意を維持しつつ戦闘フェイズを宣言する相手の意図が全くわからない。

  「防御ステップ、ガルマ・ザビ機に撤退命令です」

  『えぇ〜〜〜っ!』

  大げさな驚きっぷりは決して芝居などではなく、

  闇(R)は心底驚いていたらしい。

  無論、この時点で

  次のターンにガルマ機プレイに対して逆襲のシャアが飛んでくることを

  予想することさえできない闇(R)なのであった。

  ・・・・・・

  結局、その後も何もさせてもらえないまま

  サザビー光臨直前まで翻意は維持されつづけ、

  ガルマ機はまるで親のカタキでもあるかのように

  ことごとく潰されたのであった。

  光臨したサザビーにはカミーユが乗り込み。

  『イヤ、大丈夫ョ。アタシ緑だけど焼きは入ってないもの・・・』

  と、思わず暴露しそうなほど闇(R)はスッキリと敗北。

  『これが、CSか・・・』

  つぶやいた闇(R)の顔は意外なくらい晴れやかだったという・・・。


 




<次回予告>

 CS初戦で手痛い2タテ負けを喫した闇(R)・・・

 しかし、その胸中にはとっておきのある秘策があったという・・・

 下位卓に落ちた闇(R)の真の目的とは???

 
 
  ・・・・・・


 次回 『闇(R)、行きま〜す』   第25話 “潜水艦隊”


 ・・・キミは刻の涙を見る・・・


 
     
 





 

闇(R)、行きま〜す

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作: あぽぴXIII    
 
 

第25話 ★ 潜水艦隊
 
 


  ガンダムウォーチャンピオンシップ近畿予選Aブロック・・・

  1回戦、2タテ負けを喫した闇(R)は最下位卓に沈んだ。

  1回戦の結果によって、GWパイロット達は大きく4つに分けられる。

  2タテ勝ちしたパイロット達、

  2勝1敗のパイロット達、

  1勝2敗のパイロット達、

  そして、2タテ負けしたパイロット達、である。

  ちょうど4等分とはならないはずであるが、

  2タテ負けした闇(R)は現在、

  およそ120人中90位以下の位置にいるはずであった。

  もはや、十字勲章Gなど望むべくもない。

  と言うより、勲章Gゲットなどハナからアタマにはない闇(R)であった。

  『勲章Gは16位以内?だっはっは〜、ムリムリ〜〜♪』

  と笑い飛ばしていたらしい。

  さて、

  普段の公認大会では下位卓ともなれば

  緊張感の緩んだ和やかな空気が流れているものだったが、

  さすがにCS予選ともなると別物であるらしい。

  そこには重苦しい緊張感と、ある種の悲壮感のようなものが

  広いテーブルの上を漂っているように感じられた。

  CS予選2回戦、

  相手は同年代と思しきオジサマ♪

  まずは一安心の闇(R)である。

  「ガンダムウォー、レディ・ゴー!」

  照れくさそうな大会スタッフの宣言に背中を押され、

  デュエルがスタートする。

  ジャンケンには勝った。

  これでジャンケンは2連勝である。

  手札は完璧だった。

  G2枚、ガルマ機、クイックザク、ドップ、

  そして、ガイアである。

  Gセット、ザクとドップで2点パンチ。

  ドップドローはG。

  これでG事故は免れたはずである。

  相手のターン、青Gセット。

  前夜の記憶が闇(R)の脳裏をかすめる。

  出てきたユニットは・・・セイバーフィッシュ?

  『まぢで青単ウィニー???』

  だとすれば、3ターン目に黒三セットができたとしても

  果たして間に合うかどうか・・・。

  が、

  相手はエンド宣言。

  『ボールもジムもいないのかしらん?』

  ならば少なくとも1ターンは寿命が延びたのかもしれない。

  闇(R)のターン、

  引いたカードは、ザク(ランバラル機)

  リロールインの2国力ユニットである。

  これで黒三用の3枚のユニットもゲット。

  相手が青単ならば、撤退命令を食らうこともないだろう。

  2枚目のGをセットし、ガルマ機を配備。

  ザクとドップで再び2点パンチ。

  セイバーフィッシュは出て来ない。

  『まぁ、2点だものね♪』

  そして相手の2ターン目、

  ドロー、青Gセット。

  ユニットが出る・・・コアブースター6号機?

  『やはり青単ウィニーっぽい???』

  内心冷や汗の闇(R)であった。

  更に相手はリボーコロニーをセット。

  『拠点入りの青単ウィニーなの?』

  ワケがわからなくなってきた闇(R)であった。

  まだ何か出てくるのか?・・・と思われたが、

  相手はそのままエンド宣言。

  相手のデッキの正体はまだ不明だが、

  微妙にユニット事故なのかもしれない。

  セイバーフィッシュとコアブースターで

  高機動アタックというのもなかなかイヤではあるが。

  闇(R)の3ターン目、

  強運、ここに極まれり、である。

  引いたカードはギレン・ザビ。

  ここは迷わずGセット、ギレン総帥をGにセット。

  『看破されないっていいなぁ♪』

  などと呑気に思いつつ、ガイアから黒三キャラを順にセット。

  ランバラル機にガイア、ザクにマッシュ、ガルマ機にオルテガ。

  ドップを含め、10点パンチである。

  「う〜ん・・・」

  相手のオジサマは渋い表情でしばし悩み、

  今回もダメージを通した。

  当然、止めに出たところでガルマ機の効果で本国にダメージが飛ぶし、

  交戦中になればランバラル機の効果で+2点ダメージになる。

  ユニットを温存する策を選んだということだろう。

  続く相手の3ターン目、

  闇(R)は意外なカードを目撃する。

  相手が3枚目の青Gをセット、そして続けてプレイされたカードは・・・

  「アナハイム・エレクトロニクス」?!

  『ウィニーぢゃないぢゃん?!』

  G加速カードであるアナハイムがウィニーデッキに必要なはずもなく。

  「アナハイムで青G発生します」

  『ど、どうぞ・・・』

  これで相手の場には青4国力が発生している。

  次にどんなビックリカードが登場するのか、

  不謹慎にもワクワクしている闇(R)なのであった。

  『これがウワサの浪漫派デッキなの???』

  とは、相手に対して少々失礼な闇(R)の想像であったかもしれない。

  相手の手札からプレイされたユニットは、

  「高機動型ガンダム(U-151)」であった。

  『ほほ〜ぅ、にゃ〜るホロ♪』

  青単高機動デッキか、と妙に納得する闇(R)。

  『こりゃ早めに殴り切らにゃ〜なるまいて』

  高機動ユニットがじゃんじゃん出てきてしまえば、

  闇(R)には成す術がない。

  闇(R)のターン、ドロー。Gを引いた。

  これは貴重な総帥の弾丸になる。

  Gをセット、さて相手の場には・・・

  起きているセイバーフィッシュ、コアブースターが各1枚、

  寝ている高機動ガンダムが1枚。

  相手の本国は24〜5枚と言ったところだろうか。

  悩む理由はない。

  地球からジェットストリームアタック+ドップで出撃する。

  防御ステップ、相手の手がセイバーフィッシュに伸びる。

  『ま、まさか止める気なの?』

  セイバーフィッシュに手を乗せたまま、相手はしばしフリーズしている。

  もしかして、とは思うが、

  ガルマ・ザビ機の効果を知らないのかもしれない。

  ランバラル機の効果も知らないのかもしれない。

  あるいは他に何か手があるとでも言うのか?

  セイバーフィッシュを使って、

  この黒三アタックを止めることのできる有効な手段が・・・?

  数十秒の沈黙の後、

  「セイバーフィッシュで防御に出ます」

  意を決したように相手が宣言する。

  悲痛な声である。

  しかし・・・何かあるのか?

  今度は闇(R)が固まる番であった。

  沈黙は、数秒。

  『いや、やっぱ何もないはず!』

  攻撃続行を決意した闇(R)の目に、ふと相手本国が映る。

  『・・・もしかして・・・』

  セイバーフィッシュが出撃してきたため、

  交戦中となりランバラル機の格闘値が+2されている。

  これで黒三+ドップの攻撃力は12。

  このターン、Gをセットしたので闇(R)の現在の国力は4。

  そのうち1枚には総帥がセットされているので、

  総帥効果で飛ばせるGは3枚。ユニットは4枚。

  総帥効果で12点アップし、それを攻撃力に足すと・・・

  『すみません、本国はあと何枚ですか?』

  遠慮がちに尋ねる闇(R)であった。

  相手のオジサマは怪訝な表情で、

  しかし言葉では意外と素直に残り本国枚数を数えてくれる。

  「24枚ですね」

  『ビンゴ!』

  思わず叫びそうになるのを闇(R)はどうにか堪えたという。

  息を整え、何事もなかったかのように『では・・・』と宣言する。

  『防御ステップにギレン・ザビの効果を使います。Gを3枚廃棄します』

  相手は「え?」という顔であった。

  これで黒三+ドップは24点の攻撃力になる。

  『更にダメ判ステップにガルマ機の効果を使います』

  コスト1を支払い、

  黒三部隊の攻撃力は直接相手本国を襲う。

  「あっ」

  オジサマの短い悲鳴が聞こえた。

  闇(R)も実は内心冷や汗モノであったらしい。

  ここでオジサマが「ではダメ判ステップに一時休戦を・・・」

  などと言い出そうものなら、エライコトになる。

  『事情聴取と女スパイはやっぱり必須かなぁ』

  「参りました・・・」

  オジサマの敗北宣言をどこか遠くで聞きながら

  闇(R)は己の軽挙妄動を深く反省していたと言う・・・。

  

  ☆☆☆ ★★★ ☆☆☆ ★★★ ☆☆☆

  

  2戦目は後攻。

  素晴らしいデッキの回転と引きの良さに助けられ

  1戦目は理想の勝ちパターンで勝利を掴むことができたが・・・。

  相手が苦手な高機動デッキではまだまだ油断はできない。

  カードの引きによっては、

  先程とは逆に何もできずに終わるのはこちらかもしれない。

  ところが、

  闇(R)のその予想は、良い意味で裏切られることとなる。

  闇(R)のデッキは先程にも増してラッキーな引き、

  対するオジサマはまたもやセイバーフィッシュのみ・・・。

  こうなればもはや先手必勝。

  怒濤の総帥パンプで5ターンキルを展開し、

  戸惑うオジサマを容赦なく2タテで下したのであった。

  まさに幸運の引きに助けられた一戦である。

  

  

  全く偶然の産物ではあったが、

  闇(R)のサブマリン戦法がここに開始されたのである。

  最下位卓に沈んでいた闇(R)が、

  潜行しつつどこまで浮上できるものなのかどうか・・・。

  それとも、潜行したまま深海の藻屑と消えるのか・・・。

  

  ジャブローへの入り口を探すマッドアングラー隊のように、

  もはや運を天に任せっきりにしたお気楽な闇(R)は

  上位卓への浮上の機会をうかがっているのであった・・・・・・。

  




<次回予告>

 2タテ負け後に2タテ勝ちというワケのわからない展開に陥った闇(R)・・・

 CS予選において、サブマリン戦法がいったいどこまで通用するのだろうか?

 そして迎えた3回戦・・・

 闇(R)の前に立ち塞がる巨大な壁とは・・・?

 


 次回 『闇(R)、行きま〜す』   第26話 “核の衝撃”


 ・・・キミは刻の涙を見る・・・


 
     






 

闇(R)、行きま〜す

[ggg] 

 
 
作: あぽぴXIII  
 
 

第26話 ★ 核の衝撃
 
 


  1勝1敗で迎えた3回戦、

  闇(R)の次なるお相手は無口な好青年。

  ジャンケン3連勝は今日の幸運の証であろうか。

  初手も悪くはなく、序盤から軽量ユニットで地道に相手本国を削る。

  相手の場にセットされたGは青、そして黒。

  『青黒デッキ?もしかしてまた高機動???』

  凹みそうになるが、早々に3ターン目で黒三成立。

  ガルマ機もいるので、北極基地など飛び越えてパンチ。

  相手はGだけは順調に回っているものの、

  ユニットが引けない様子である。

  『このまま!』

  祈るようなキモチの闇(R)だったが、

  世の中そんなに甘くはない。

  相手4ターン目、

  ガルマ機に整備不良が貼られた。

  『むぅ、マズイ・・・』

  更に相手は本国から2コスト払い、

  リロールイン、ガブスレイ登場。

  やはり高機動デッキなのだろうか?

  ガブスレイに殴られて4点。

  『まだまだぁ〜!』

  闇(R)のターン、

  残り本国ではまだこちらに分がある。

  ここは5コスト払ってガルマ機を起こす。

  ドロー、総帥閣下を引ければ終わりそうなのだが・・・

  引いたのは、G。

  『さて、どうしましょ』

  闇(R)が何も言わないうちに、相手が本国を数えてくれる。

  「13枚です。」

  黒三ユニットは、ザク、ザク、ガルマ機。

  こんな時に限ってドップ・ガトルは引けず、

  10点パンチでは、届かない。

  『何か武器はないのか?武器はぁ?!』

  3点プラスになるようなネタは、しかし闇(R)の手札にはない。

  ないものは仕方がないが、さてどうしたものか?

  全員で殴りに行けば10点で相手の残り本国はわずか3枚。

  しかしここは当然、次のターンに相手は決戦前夜で回復をするだろう。

  全員で攻撃に出た場合、当然ガルマ機はロールする。

  次のこちらのリロールフェイズに、また5コスト支払わねばならない。

  ニガテな算数を駆使して、ダメージ量を計算する・・・。

  『ここは、出撃しない。』

  どうせこのターンで殴り切れないのならば、こちらの被害も最小限に抑えよう、

  ダメージを与えたところで、前夜の回復分が増えるだけではないか・・・。

  という考えだったのだが、果たしてそれは正解だったのか?

  エンド宣言。

  さて、次の相手ターン、

  ドローで本国は残り12枚。

  ガブスレイが起き上がり、Gセット。

  更に手札から、

  「月の支援者、使います」

  『どうぞ。』

  なるほど、である。

  前夜を使えば、残り本国はすべて除外されてしまう。

  事前に月の支援者で本国を10枚まで見て、

  その上で前夜を使うタイミングを計ろうというのか。

  難しい顔で10枚のカードを眺め、

  相手は黒Gを選択した。

  残り11枚のうち9枚までのカードを相手は確認している。

  その中に彼は、何をみたのだろうか。

  デッキを受け取り、まじかるシャッフルをして相手に返す。

  闇(R)の呪いで、相手が欲しいカードは本国の底に沈んだはずだ。

  相手の手が動いた。

  「戦闘フェイズに入ります」

  ・・・前夜はない、のか?

  『どうぞ』

  本国から3コスト・・・まさか、

  「攻撃ステップ、核の衝撃です」

  黒三全滅。

  ガブスレイも落ちたが、プレイミスだろうか?

  それとも、相手の手札にはまだユニットがあるのか?

  こちらの手札にユニットはない。

  が、依然残り本国の差では勝っている。

  闇(R)のターン。

  リロールインのユニットが欲しいところだったが、

  引いたのは、G。

  Gセット。他には何もできない。

  手札にはオルテガがいる。

  パンチ力のあるリロールインユニットが引ければ、

  トドメの一撃には足りないまでも、ダメ押しにはなりそうなのだが。

  そう、相手が前夜を引き当てる前に・・・。

  相手ターン。ドローで残り本国は7枚。

  黒Gセット。

  2コスト払い、

  サイコガンダム召喚・・・。

  『うわ〜、何それ〜〜〜?』

  初めて見た、とでも言いたいのか闇(R)。

  例によって大袈裟に驚いている。

  さらに相手は手札から、

  「決戦前夜です」

  『引いたのか〜〜〜(泣)』

  もはや投了したい気分であった。

  ・・・その後、闇(R)はユニットが引けず、

  相手は更にF91(フェイスオープン)など出してきて、

  哀れ闇(R)、そのまま殴られてオシマイ。

  

  ☆☆☆ ★★★ ☆☆☆ ★★★ ☆☆☆

  

  2戦目、負け先攻。

  初手に黒三キャラなし。

  イヤな予感が脳裏をよぎる。

  が、G2枚、ガルマ機、ララァの導きがあれば

  何とかなるでしょう、とGO!

  序盤はキャラなしのユニットでチクチク削る。

  この地道な努力が後半に吉と出るや否や。

  3ターンめ、ララァの導きでも黒三キャラは導かれず。

  相手5ターンめ、素でF91(fo)が出現。

  『マズイ・・・』

  6ターンめ、ガトルを引いたので即配備。

  こちらのユニットはガルマ機、ザク、ドップ、ドップ

  そしてガトル。

  手札には核に備えてリロールインのシャアザクをキープしている。

  ここは出撃せずにエンド。

  エンドドローは・・・

  ガイア!(遅い!)

  イヤ、まだ間に合うかもしれない。

  相手ターン。

  ユニット配備はナシ。

  が、F91にカミーユが乗り宇宙から出撃してきた。

  『これはつぶさないとマズイでしょ』

  防御ステップ、シャアザクをリロールイン。

  更にガルマ機にガイアを乗せる。

  ガイア効果でシャアザクにマッシュ、ザクにオルテガ。

  三連星で出撃、ガイアは落ちるが、仕方がない。

  カミーユ in F91を撃破。

  闇(R)のターン。

  ユニットが引ければ黒三再成立だったが、

  そう上手くはいかないものである。

  仕方なく、マッシュ、オルテガでチクチク殴る。

  次の相手ターン、

  「戦闘フェイズに入ります。」

  まさか、と思ったがやはり

  「核」

  カミーユを落としておいて正解だったかもしれない。

  1ターン待っていたらこちらだけ全滅してしまうところだった。

  闇(R)のターン。

  またしてもユニットは引けず。引いたのはギレン総帥。

  相手ターン、ユニットは・・・出ない。

  月の支援者、急ごしらえなどで掘るが、

  どうやら、ユニット事故の模様。

  お互い、残り本国は10枚を切っている。

  先にユニットを引いたモン勝ちであった。

  闇(R)のターン。

  引いた、シャアザク!!

  ガイアが乗る。

  ガイア効果で本国を確認するも、もう誰もいない・・・。

  最後のチャンスである。

  総帥閣下をGにセット。

  相手の残り本国は・・・

  「・・・8枚です」

  シャアザクをフルパンプして8点パンチ!

  まさに、シャアザクに助けられた一戦であった。

  

  ☆☆☆ ★★★ ☆☆☆ ★★★ ☆☆☆

  

  残り時間わずかで3戦目に突入。

  相手は慌てたのか、

  後で聞いたところによると無謀な1Gスタートであったらしい。

  3ターン経過しても相手は1Gストップ。

  こちらは早々と黒三完成。

  さらに手札には核に備えてシャアザクとドラッツェ、

  マッシュをキープ。

  万全である。

  3、4、5ターンと連続ジェットストリームアタックを決め、

  相手残り本国数枚で相手ターン、

  相手はドローをして、無念の投了宣言。

  

  『初手1Gの時は迷わずマリガンしようネ』

  と心に決めた闇(R)であった。






<次回予告>

 相手の事故にも助けられ、どうにか浮上を続ける闇(R)・・・

 果たしてどこまで這い上がることができるのだろうか?!


 次回 『闇(R)、行きま〜す』   第27話 “残された選択肢”


 ・・・キミは刻の涙を見る・・・


 
     
 





 

闇(R)、行きま〜す

[ggg] 

 
 
作: あぽぴXIII  
 
 

第27話 ★ 残された選択肢
 
 


  GWチャンピオンシップ予選、4回戦・・・

  現在、2勝1敗(4−3)の闇(R)は位置的には

  全体のほぼ真ん中辺りと言ったところだろうか。

  4回戦の対戦相手はまだあどけなさの残る少年。

  礼儀正しく、なかなか気持ちの良い相手ではある。

  ジャンケン運も、ここに来てついに絶えたか。

  4連勝ならず、無念の後攻スタートとなった。

  相手1ターン目、赤Gがセットされた。

  お約束のように内部調査が貼られるかと思いきや、

  Gセットのみでエンド宣言。

  闇(R)は例によって例のごとく。

  緑Gをセットして軽量ユニットを展開するのみ。

  2ターン目、相手のセットしたGに、闇(R)は思わず我が目を疑った。

  白Gである。

  赤・白と言えば・・・

  『カウンター・ウイング?!』

  まさかチャンピオンシップでカウンターWに出会うとは、

  夢にも思わなかった闇(R)である。

  懐かしい友との久々の再会を喜ぶような、

  この場にそぐわないキモチで闇(R)は赤と白のGを眺めていた。

  とは言え、今は真剣勝負の真っ只中である。

  3ターン目、相手の場に2枚目の白Gが並んだ。

  内部調査セット、

  L-3コロニーが出て、ターンエンド。

  気を取り直し、闇(R)のターン。

  引いたカードはガルマ・ザビ。

  ここで使わない手はないであろう。

  3枚目の緑Gをセット、

  ドップにガルマを乗せ、ザクと一緒に地球から特攻。

  ガルマ効果で相手のGを破壊する。

  ここで5秒ほど悩む闇(R)。

  赤と白、どちらのGを破壊すべきか。

  次の相手ターンに赤の2枚目が出れば、

  サラサ⇒密約⇒サラサと回ってしまう可能性はある。

  白の3枚目が並べば、

  強力なW系ユニットが出てくるのを早めることになる。

  迷った挙句、闇(R)は白を選択、破壊した。

  ヘビーアームズ改やウイング0に出て来られるよりは、

  看破やアクシズからの使者で止められる方がまだしも、

  との判断からだったのであるが、果たして・・・。

  

  相手の4ターン目、新たな火種で白Gを引かれた。

  火種のコストで捨てた手札は、まさにヘビーアームズ改である。

  『カトルで拾うんだネ・・・』

  一気にブルーになる闇(R)であった。

  闇(R)の4ターン目、

  1ターン遅れで黒三成立。

  ガルマ機はいないがこの際仕方がない。

  『こうなりゃ先制あるのみだワ♪』

  宇宙にはL-3コロニーが浮かんでいるので、

  地球からジェットストリームアタック!

  まずは11点パンチ。

  5ターン目、相手は2枚目の赤Gをセット。

  当然のごとくここはサラサで回す。

  密約は・・・引けていなかったようである。

  のんびり眺めていると、何かが飛んできた。

  2コスト・・・転向である。

  ガイア in ランバラル機が奪われる。これはイタイ。

  闇(R)のターン、ガルマ機を引いたが誰も乗れない。

  仕方なく無人のまま配備。

  逆シャアは・・・あってもユニットにはGが足りないはず。

  さて、戦闘である。

  奪われたガイアはまだ寝ている。

  宇宙にはコロニーがおり、地球はガラ空き。

  こちらの戦力はシャアザクにマッシュ、

  ザクIIにオルテガ、そして無人のドップ。

  次のターン、転向ガイアが起きて来るだろうが、

  マッシュ(シャアザク)の速攻で、あるいは

  オルテガ(ザクII)でもガイアと相殺できる。

  白G3枚目が出ればリロールインのデスサイズヘルあたりが

  飛び出してくる可能性もなきにしもあらず、だが・・・。

  悩んだ末、マッシュ+ドップで地球から4点パンチ・・・

  と、ここで相手の手が動いた。

  『撤退命令?』かと思われたが・・・。

  「防御ステップに 残された選択肢 を使います」

  『残された選択肢?何ですか、それは???』

  白C-29【残された選択肢】

  「(常時):自軍ユニット1枚を破壊し、そのセットカードを全て、

   本来の持ち主の手札に移す。その場合、ターン終了時まで、自軍本国は

   ダメージを受けない。」

  破壊するのは当然、転向したランバラル機(ガイア)。

  すると、転向とガイアがそれぞれ手札に戻り、相手本国はダメージを受けない、と。

  『はぁ、なるほろ・・・』

  何だか釈然としない闇(R)であった。

  『確かにダメージを受けないってのはエライかも、

   しかも敵のユニット除去するしさらに転向が再利用できて。

   でも、ガイアが戻ったらこっちとしても嬉しいし・・・』

  要は相性のモンダイであろう。

  闇(R)としては、戻ってきたキャラをセットできるユニットさえ

  確保しておけば実質、被害はない。

  ただ、それによって1ターン止められて

  その間に白いガンダム達に出てこられては厄介だが。

  6ターン目、白Gは出ず。

  しかし今度は、転向で起きていたオルテガを奪われた。

  『にゃるほど、起こしてたらダメってコトね』

  オルテガ(ザクII)の戦闘力は3・1・4である。

  闇(R)のターン、

  ドローしたカードはシャアザク。

  1枚制限の為、プレイできない。

  リロールしたガルマ機に戻ってきたガイアを乗せる。

  看破は?・・・来ない。

  ガイア効果で本国からマッシュを引く。

  さて、どうしたものか・・・。

  ガイア(ガルマ機)の戦闘力は4・1・3。

  マッシュ(シャアザク)の戦闘力は3・3・3。

  ガイアは単機で転向されたオルテガと相殺できる。

  マッシュにはドップを付ければ同じく相殺が可能。

  手札には2枚目のマッシュとシャアザクがある。

  『行くしかないかな』

  戦闘フェイズ、ガイアは宇宙から

  マッシュ+ドップで地球から出撃。

  宇宙はコロニーで止められるだろうが、

  ガルマ機の効果で4点は通る。

  地球は相殺狙いであった。

  ・・・が、

  またしても相手の手札が動く。

  防御ステップ、残された選択肢。

  『まだあるかョ・・・』

  転向したザクIIを破壊。

  転向が手札に戻り、オルテガも戻ってくる。

  『・・・そして本国はダメージを受けない、と。』

  やれやれ、思わず肩を竦める闇(R)であった。

  『まさか次も3枚目の「残された選択肢」で止められるんぢゃ〜ないでしょうネ???』

  

  相手ターン、赤Gセット。これで赤3、白2である。

  バビロン圏内に突入・・・。

  3度目の転向が飛んでくる。

  当然、ガイア(ガルマ機)かと思いきや、

  何故かマッシュ(シャアザク)を持っていく。

  いったい何ゆえに???

  『ま、いいけど』

  闇(R)のターン、引いたのはドラッツェ。

  何気にスゴイ引き運ではある。

  ドラッツェがリロールイン、オルテガが乗る。

  看破は?・・・ここでも来なかった。

  転向マッシュは寝ているが、

  「3枚目の選択肢」が気にかかる。

  『ま、行くしかないんだけど』

  ガイア(ガルマ機)+オルテガ(ドラッツェ)で宇宙から6点パンチ。

  防御ステップ、相手の手札は・・・動かない。

  変わりにL-3コロニーを防御に出そうとし、

  ガルマ機の効果に気づいて躊躇していたが、

  結局コロニーが出てきた。

  当然、闇(R)は1コスト払いガルマ機効果使用。

  本国に6点。ようやく6点、である。

  相手ターン。転向は当然維持。

  ここで、ついに3枚目の白Gが出てしまう。

  白3、赤3。もはやなんでもアリの状態である。

  『なにが出るかな〜(わくわく)♪』

  闇(R)はすでにヤケクソ気味であった。

  相手の手が動き、1コスト・・・

  『1コスト?そんなのあったけ???』

  当然、W系ユニットが登場するものとばかり思っていた闇(R)は、

  相手がプレイしたカードに魂を揺さぶられるほどの衝撃を覚えたという。

  「白O-1 過ぎ去りし流星」

  『そんな仕掛けまで入れてたとは〜!!』

  コロニーは未だ、1枚しか出ていないが・・・。

  そのL-3コロニーが落ちてくる。

  クイックリロールインのシャアザクで止めたい処だったが、

  シャアザクは1枚制限の為プレイできない。

  10点ダメージ。

  まだまだ本国の差ではこちらに分があるものの、

  相手にはバビロンという切り札がある。

  バビロンを破壊できるカードは、

  闇(R)のデッキには「特攻ガルマ様」2枚のみ。

  1枚はすでに使用済みである。

  闇(R)のターン、引いたのは総帥閣下。

  『ここで引いてもなぁ・・・』

  転向されたシャアザク(マッシュ)は起きている。

  ガイア(ガルマ機)ならば単体で相殺可能だが、

  オルテガ(ドラッツェ)ではシャアザクの速攻で

  一方的にやられてしまう。

  それならば、と、闇(R)は

  宇宙からガイア(ガルマ機)+オルテガ(ドラッツェ)で出撃。

  相手は、長考・・・。

  3枚目の選択肢は引けなかったらしい。

  悩んだ末、シャアザクで止めに来た。

  さて今度は闇(R)が悩む番である。

  シャアザク(マッシュ)を落とすべきか・・・、

  ガルマ機の効果で6点通すべきか・・・。

  もはや闇(R)の疲労はピークに達していた。

  『まぁとりあえずイッとく?』

  何の策も根拠もなく、シャアザクを破壊してターンエンド。

  相手ターン、ついに少年が動きだした。

  引いたサラサから中東国(密約ではない)>さらに中東国と回し、

  リロールイン、MO-III、

  さらに3コスト、U-65 サンドロック改!!

  『で、出たぁ〜〜〜』

  さらにさらにサンドロック効果で

  3コスト、U-63 デスサイズヘル!!!

  『あかんがな・・・』

  リロールインのデスサイズでなかっただけまだマシである。

  そして配備フェイズに「過ぎ去りし流星」をロール。

  今度はMO-IIIが落ちてくる。

  が、

  慌てることはない。さっきとは事情が違うのである。

  防御ステップにシャアザクがリロールイン。

  ついでにマッシュも乗せておく。

  マッシュ効果で本国確認。

  オルテガは先程のコロニー落としの犠牲になっていたらしい(合掌)。

  シャアザク(マッシュ)出撃でMO-IIIを破壊。

  『残念だったねぇ。メギドならまだしもだけど♪』

  闇(R)のターン。もう後がない。

  次の相手ターンにはデカブツが2体も起きてくるのだ。

  引いたのは、ここで4枚目のG。

  貴重な弾丸である。

  Gセット、Gに総帥をセット。

  『やるだけのことはやったはず』

  ここでも闇(R)は『行くしかない』のである。

  ガイア(ガルマ機)+マッシュ(シャアザク)+オルテガ(ドラッツェ)で

  宇宙エリアから出撃。

  防御ステップ、相手は・・・動かない。

  総帥閣下の効果でG3枚を廃棄、

  フルパンプして21点パンチ!

  相手の残り本国は・・・

  「・・・ありません」

  ハッキリとは数えなかったが、12〜3枚であったらしい。

  まさに、引きの運だけで手にした勝利であった。

  

  ☆☆☆ ★★★ ☆☆☆ ★★★ ☆☆☆

  

  2戦目、再び後攻スタート。

  相手はしきりに首を捻りながら

  大量にサイドチェンジをしていた様子である。

  闇(R)はしばし悩んでいたが、

  またしてもサイドチェンジをしたフリのみ。

  結局、使えない(使い方がわからない)のならば、

  サイドボードなどいらないのではないか?闇(R)よ。。。

  サイド交換をミスったのか、

  相手は序盤、白2Gでストップ。

  その後、ディスカードの嵐。

  さて闇(R)は、と言えば、

  物の怪にでも憑かれたのかと思うほどの恐ろしい引き運で、

  3ターン目からジェットストリームアタック開始。

  相手の宇宙にはL-3コロニーがいたが、

  ガイアがガルマ機に乗っているし、そもそも地球はガラ空きである。

  3、4ターンと続けてジェットストリームアタックをぶちかまし、

  5ターン目に総帥閣下が出陣。

  あと先のコトなど考える精神的余裕ももはやなく、

  フルパンプして24点パンチ。

  相手は本国を数えるまでもなく、投了を宣言。

  

  後で聞いたところ、カウンターは1枚も入っていなかったらしい。

  バビロンもサイドにしか入っておらず、

  2戦目初手にバビロンを引いたが肝心の赤Gがなかったとのこと。

  『カウンターのない赤白ウィングだなんて・・・』

  いろんなヒトがいるものだなぁ、と闇(R)は

  疲れ果てたアタマの隅で妙にカンシンしていたと言う・・・。


 




<次回予告>

 奇跡の引き運に助けられ、3勝1敗にまで浮上した闇(R)・・・。

  「もし、次に勝てば・・・十字勲章モノであることは保障するよ・・・」
 
  闇の伝導師トゥーン・シンの言葉に、闇(R)の精神はすでに崩壊寸前であった。



 次回 『闇(R)、行きま〜す』   第28話 “刻の涙”


 ・・・キミは刻の涙を見る・・・


 
     
 





 

闇(R)、行きま〜す

[ggg] 

 
 
作: あぽぴXIII    
 
 

第28話 ★ 刻の涙
 
 


  GWチャンピオンシップ関西地区予選・・・

  スイスドロー4回戦を終えた現時点での闇(R)の戦績は

  3勝1敗(6−3)であった。

  伝道師トゥーン・シンの指摘通り、

  次の5回戦の結果次第ではGW十字勲章Gゲット(16位以内)も有り得る。

  あの闇(R)が、である。

  まさに、奇跡としか言いようがない。

  やぶれかぶれのサブマリン戦法が功を奏したのであろうか?

  否、

  すべて『運』が良かっただけのことなのであろう。

  その『運』が、果たして次の最終戦まで残っているものなのかどうか・・・。

  当の本人は相変わらず、

  「え〜?アタシが16位以内???だからぁ〜、んなモン無理だってば♪」

  などと緊迫感のカケラもない顔で笑っているのであったが。

  

  そして迎えた最終戦、

  目の前に座った対戦相手のデッキを、闇(R)はすでに知っていた。

  なぜならば、先程の4回戦、

  闇(R)の隣で対戦していたYummysメンバーHIROの対戦相手こそが、

  今、目の前にいる青年だったからである。

  そしてそのデッキは、

  今日、闇(R)が最も対戦したくないと公言し、また願い続けていた

  青単ウィニーだったのである。

  トゥ〜ン・シンの駆る青単ウィニーに対して、

  手も足も出せずに敗れた記憶が、闇(R)の中に

  まるで昨日のコトのように鮮明に甦っていた。(注:昨日のコトである)

  「あ」

  闇(R)の顔を見るなり、相手の青年は苦笑いを浮かべている。

  「さっき隣でしたよねぇ。なんかちらっと見えたような、黒三とか・・・」

  青年は困った顔で念入りにシャッフルを繰り返している。

  どうやらお互いにネタバレ状態のようであった。

  ともあれ、

  『ど〜考えてもアタシの方が不利だわネ〜・・・』

  まるで他人事のように笑ってみた闇(R)であったが、

  笑い飛ばしたからと言ってどうにかなるものでもない。

  ネタがバレようがバレていまいが、

  コトここに及んで戦術の練り直しなどという器用なことは

  今の闇(R)にできるワケもない。

  たとえ何が起ころうとも、

  闇(R)にできることはたったひとつしかないのだ。

  (○○のひとつ覚え・・・とも言う)

  

  さて・・・。

  天下無敵のマイペース人間を自認する闇(R)であったが、

  人並みに緊張することもあるらしい。

  ましてや、予選突破のかかった最終戦である。

  プレッシャーを感じる神経も多少は持ち合わせていたらしく、

  実はこの最終戦の記憶というものが闇(R)にはホトンドない。

  記憶喪失に陥るほど、無我夢中であったらしい。

  無気力・無関心・無責任の精神だけで生きているはずの、

  あの闇(R)が、である。

  「案外カワイイところもあるものだ」などとは

  間違っても思わないでいただきたい。

  図に乗るタイプである。

  しかるに、

  闇(R)のあいまいな記憶を元に書かれているこの記録も、

  GWチャンピオンシップ関西地区予選・最終戦については、

  書き残す事が、非常に困難なのである。

  元より、「フィクション」であることを宣言もしている。

  バラバラになりがちな闇(R)の記憶をどうにかつなぎ合わせ、

  無理矢理にでも記録として書き残すという作業を、

  実を言えば、今まで何度もしてきた。

  と言うよりほとんどがそんな作業の繰り返しであったと言える。

  しかし、

  そんな荒業すらも難しいほどに、この最終戦に関する記憶は

  闇(R)の頼りない記憶中枢から見事に欠落してしまっていた。

  とは言え、

  ここで終幕というわけにもいくまい。

  イヤ、闇(R)に言わせれば恐らく

  『まぁ、それはそれでよろしくてョ』

  と得意の無責任な一言で片付けられてしまいそうではあるが。

  

  あやふやな文章が、ここから更にそのあやふや度を増していく事の

  お断りを申し述べた上で、記憶の発掘作業を続けさせていただく。

  

  ☆☆☆ ★★★ ☆☆☆ ★★★ ☆☆☆

  

  最終戦、1セット目。

  ウィニー同士の対戦らしからぬ、

  ずるずる、だらだらと間延びした試合展開ながら、

  最終的には破壊力で一歩リードしていた闇(R)が

  微妙な本国差で苦しい勝利をもぎ取り、

  十字勲章ゲットへの希望をまずはつないだ。

  

  2セット目、開始前。

  相手は何やら大量にサイドチェンジを施している模様である。

  闇(R)は、と言えば例によって例のごとく、

  『まぁイイかな』

  とサイド交換なしでシャッフルを始めかけたが、

  ふと何かに気づき、サイドから【O-22黒い三連星】を投入。

  代わりに抜いたのは、それぞれ3積みにしている

  【CH-76ギレン・ザビ】と【C-48ララァの導き】、

  そしてGである。

  この咄嗟の判断が功を奏するものなのかどうか。

  結果を先に言えば、

  この試合において、

  闇(R)は最後まで【O-22黒い三連星】を引くことはなかったのであるが・・・。

  

  2セット目、中盤。

  相手の場に、闇(R)が初めて目にするカードがセットされた。

  【O-29刻の涙】である。

  サイドから投入したものだろう。

  Gとユニットを1枚ずつ破棄、というコストはあるが、

  これによりガルマ機の効果でさえ、相手本国には届かなくなってしまった。

  2セット目、闇(R)は、

  【O-29刻の涙】のプレッシャーに負けたと言ってよいだろう。

  1セット目よりも更にだらだらと試合は進み、

  刻の涙に呑まれた闇(R)は一気に攻勢をかけることができず、

  その間に

  2機のジムスナイパーにじりじりとユニットを撃墜され、

  やがて、敗北。

  残り時間10分を告げる大会スタッフの声を、

  闇(R)はどこか意識の遠くの方で聞いていた。

  

  2セット目、終了後。

  闇(R)は天の声を聞いたという。

  「相手のGも事故り気味だったんだから、あえて突っ込んで

   刻の涙を使わせちゃうべきでしたね」

  「そうですね」

  何故か天の声はふたりで会話をしていたらしい。

  どこか伝道師トゥ〜ン・シンとYummysのHIROの声に似ていたようだった。

  『なるほど』

  と、この時ばかりはひねくれ者の闇(R)も素直にカンシンしていた。

  どのみち、闇(R)のデッキにできることはひとつ。

  その事はもう、今日の試合の中で何度も何度も

  思い至っていたはずであった。

  「何も迷う事はない、何も躊躇うことはない。

   ただ、突っ込むのみなのだ!」

  闇(R)の心に伝道師トゥ〜ン・シンの声が響き渡っていた。

  『そうだ、もう時間が・・・』

  不意に現実に引き戻され、相手を見る。

  引き分けでは、十字勲章には届かない。

  相手の青年も同じ気持ちであったらしい。

  「時間切れでは終わらせない」

  視線にそんな闘志を感じた。

  その目を見た瞬間、

  闇(R)は、もはやいつもの闇(R)ではなくなっていた。

  ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・

  ここから先の記憶が、闇(R)にはない・・・。

  『まっしろ♪』

  という闇(R)のコメントは、あながち嘘ではないのかもしれない。

  3セット目、

  刻の涙を再び貼られていたような気がする。

  それすら目にも入らぬかのごとき勢いで、押しまくったような気もする。

  2セット目終了時点で、

  あと10分だったはずの残り時間が

  闇(R)には30分にも1時間にも感じられたという。

  ガルマ機の効果を使ったのか、

  総帥閣下でパンプしたのか、

  トドメはジェットストリームアタックだったのか、

  何ひとつ、闇(R)は覚えていないのだった。

  ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・

  「とりあえずおめでとう。」

  誰かの声に振り返ると、そこに

  伝道師トゥ〜ン・シンとYummysの仲間たちがいた。

  皆、同じ微笑を浮かべていた。

  『あら・・・勝っちゃった♪』

  そう理解した時には、いつもの闇(R)に戻っていた。

  4勝1敗(8−4)

  闇(R)の長い長い戦いの一日が終わろうとしていた。

  

  

  

  




<次回予告>

  GW暦02年6月22日・・・

  闇(R)はその日を永遠に忘れることはないだろう・・・。

  いくつもの戦いの果てに、

  人はどこへたどりつけるのだろう・・・・・・。

 


 次回 『闇(R)、行きま〜す』    エピローグ“最後の仕上げ”


 ・・・キミは刻の涙を見る・・・


 
     






 

闇(R)、行きま〜す

[ggg] 

 
 
作: あぽぴXIII  
 
 

エピローグ ★ 最後の仕上げ
 
 


  GW歴02年6月・・・

  伝道師トゥ〜ン・シンによる洗脳強化計画から

  すでに半年が経過していた。

  

  GW強化人間として洗脳されたYummysたちは、

  数々の戦いをくぐり抜けながら、次第に戦士として、

  一人前のGWパイロットとして成長してゆくだろう。

  

  闇(R)は、未だ戦いの中にいた。

  GWチャンピオンシップ関西地区予選終了後の会場である。

  闇(R)の前には、伝道師トゥ〜ン・シンがいる。

  伝道師トゥ〜ン・シンの駆るデッキは、

  あの伝説の『カウンター・サザビー』である。

  核の衝撃が、闇(R)の黒三ユニットを一撃で吹き飛ばす。

  そして、伝家の宝刀・サザビーが降臨する・・・。

  夢にまで見た、伝道師の伝説のデッキとの対戦に、

  闇(R)は今日一日の長い戦いの疲れも忘れ、

  心の底からワクワクしていたと言う。

  

  会場では、全ての対戦が終了し、

  結果の集計もどうやら終わったようである。

  やがて、各ブロックの優勝者が発表され、

  会場は拍手と歓声に包まれた。

  

  伝道師トゥ〜ン・シンと闇(R)の戦いは続いている。

  闇(R)のすべてのユニットが核で吹き飛ばされ、

  無人の宇宙を伝道師のサザビーが駆け抜けている。

  闇(R)はこの時、ある種の感動を覚えていたらしい。

  『やっぱり伝道師サマは強いワ♪』

  圧倒的に不利な状況に陥りながら、

  なおワクワクするようなデュエルもあるのだ、と

  闇(R)は疲労と緊張感とで麻痺しかけた頭の中で思っていた。

  

  ふと、

  アナウンスの声が、闇(R)の名を呼んだような気がした。

  いぶかし気に周りを見回すと、仲間たちが頷いている。

  14位。

  数々の偶然と様々な運命のめぐり合わせと、

  デュエルの神のちょっとした悪戯心が

  闇(R)の背中を押していたらしい。

  

  GW十字勲章Gゲット。

  夢にも思わなかった栄光が転がり込んだ時、

  バチ当たりな闇(R)は、いったい何に思いを馳せたのだろうか。

  

  賞品を受け取り、仲間たちのもとへ戻ると、

  対戦途中の状態のまま、伝道師トゥ〜ン・シンが待っていた。

  洗脳強化計画の、これが最後の仕上げだとでも言わんばかりに。

  

  2体のサザビーが戦闘エリアを駆ける。

  闇(R)の手に、それを止める手段はもはやない。

  サザビー2体のパンチに、闇(R)の本国は持ちこたえられなかった。

  闇(R)の負け、である。

  『参りました♪』

  いつもの調子でおどけてみせる闇(R)に、

  「14位、おめでとうございます★」

  伝道師トゥ〜ン・シンはニヤリと笑ってみせた。

  

  







 

 


    『闇(R)、行きま〜す』   第1部・完





 
     
 





 




 

闇(R)、行きま〜す

[ggg] 

 
 
作: あぽぴXIII  
 
 

★ 後 記 ★
 
 


  ヤレヤレ、終わりましたネ★

  日記とは名ばかりの、妙な記録文(あくまでフィクションでありまする)

 

  遅れ遅れて、約半年・・・

  まさかこんなに長くなるとは、

  書いてる本人が一番ビックリしております。

  

  後半は特に闇(R)の記憶障害が激しく、

  フィクションと現実のハザマで激しく葛藤しつつ・・・

  ようやく、ここに辿りつきました。

  まぁ、こうしてどうにか一応終わりを見ましたので、

  天下無敵の無責任オトコ = 闇(R)の言葉を借りるなら、

  『まぁコレはコレで、よろしいんぢゃなくてよろすく?』

  と言うことになるのでしょうか?

  

  今になって読み返してみますと、

  あまりに稚拙な子供の作文のような有様で

  何やらとてつもなく恥ずかしい思いがいたしまする。

  いつまでも晒しておくようなシロモノでもないかな、とは思いますが、

  そうでなくともネタの少ないサイトです。

  恥を晒して間が持つならば、

  恥を忍んで晒しましょうとも(泣)

  

  まぁ、しばらくはネ。

  

  さて、

  『闇(R)、行きま〜す』は一応ここで完結となりますが、

  我らが闇(R)、およびYummys戦士たちは今日もせっせと戦い続けております。

  戦績を書き残すことは、

  かの大賢者サマよりの絶対至上命令でもありますので、

  また、別のカタチであれ、・・・えぇ、書きますョ。

  あぁ、書きますとも♪

  オレは書き続けるのさ〜、例えこの腕が砕けようともな〜〜〜(誰?)

 

  てなコトで、

  長らくお付き合いをいただき、誠にありがとうございました♪

  今後とも、Yummys および闇(R)をどぅぞよろすくお願いいたしまっする★

  

 

 

                      2003/01/18  あぽぴXIII@仕事ちう(・・・仕事しろョ)

 



 
 


 ※(最後にもう一度)ご注意※
  
 この物語はあくまでもどこまでも果てしなくフィクションである。
 登場する人物・団体・地名・人名・組織などなどは、実在するヒト・モノと
 もしかすると限りなく似ているコトがあるかもしれない、
 けれどもそれは、アナタの気のせいである。

 敢えて言おう、フィクションであると!!

 というワケで、敬称等は省略させていただくのでどうかお怒りにならないよう。