闇(R)、行きま〜す

[ggg] 

 
 
作: あぽぴXIII     
 
 

第9話 ★ コスモバビロン
 
 


  GW公認大会inカルトゴールド、スイスドロー2回戦。

  相手は笑顔の優しい好青年、イヤ、少年と言ってもイイ年頃かもしれない。

  ジャンケン、グーで負け、相手の先攻。・・・そういえば1回戦もグーで負けていた。

  出てきたGは・・・またもや茶色・・・

  イヤな汗が背中を伝う。

  『暖房効きすぎぢゃないの?』

  そんな余計なコトを考えている間に数ターンが経過・・・

  お互い、順調にGは回っていた。

  闇(R)も守護神[ブリュッセル大統領府]こそ出ていないものの、

  L-3コロニーのおかげで、次のターンにはウイングガンダム(U-69)が出せそうであった。

  が、

  相手の方が早かった(先攻なので当然と言えば当然なのだが)

  ガンダムヴァサーゴが出る、さらに、キャラクターが・・・

  フロスト兄!!(CH-X5 シャギア・フロスト)

  ウワサには聞いていた、が、実際に対戦するのは初めてである。

  『恐怖のリロール兄弟かぁ・・・』
 
  こちらの手札にはウイングガンダム(8弾)のみ。キャラクターはいない。

  『フツーに勝てないぢゃん』

  殴り合いでは・・・である。

  闇(R)のターン、ドロー。

  密約を引く。まだまだ、引きは悪くない・・・

  ここは迷わず密約を撃つ。シャア(CH-37)でも引ければ儲けものだが・・・

  否、シャアを出すにはGが1枚足りない。

  引いたのは・・・

  白Gとサンドロック改・・・。

  絶望的に悲しくはないが、手放しで大喜びでもない、

  ピンで勝てないことに変わりはないのだ。ヘビーアームズ(U-64)ならまだしも、である。

  白Gセット、

  お約束通り、サンドロック、効果でウイングも配備エリアに並ぶ。

  「うわ、来ちゃった」

  相手がポツリとつぶやく・・・が、お愛想だろう、

  まだまだ余裕がありそうだ。

  ・・・・・・

  更に数ターンが経過・・・

  闇(R)はキャラを引けずにいた。

  相手の場には兄が乗るヴァサーゴと無人のアシュタロン。

  こちらは無人のサンドロックとウイング。

  お互い防御には出ず、不毛な削りあいが続いている。

  残り本国が十数枚というところで、闇(R)はバビロンを引き当てた。

  本国枚数は相手の方がやや多い、

  バビロンが来なければそのまま終わっていたところだ。

  手札には看破、逆シャアが1枚ずつ。

  相手も赤を使っている以上カウンターは覚悟しなければならない・・・。

  『2枚で、大丈夫なのかしらん・・・』

  シロートゆえ、カウンターの打ち合いもまた未体験の世界である。

  だが、バビロンを撃たなければこのままずるずると削られて負けである。

  意を決して、バビロンを撃つ。

  「おっけ〜です」

  あっさりと、通った。止められなかったのか、あるいは・・・

  止める必要もない、と?

  相手のユニットは寝ている。

  当然、殴る。

  形勢逆転か・・・?

  一時的な本国の枚数の上では、である。

  そのまま

  相手ターン、無人のアシュタロンに乗り込むのは・・・

  フロスト弟!(CH-X6 オルバ・フロスト)

  リロール兄弟成立である。

  とっさに、闇(R)はわめいていた。

  『弟に看破!』

  来るか?カウンター返し・・・

  しかし、相手はあっさりと

  「おっけ〜です」

  フロスト弟をジャンクヤードに送った。

  『・・・もしかしてカウンター入ってないんぢゃ・・・』

  相手の手札がないわけではない。なのに何故カウンターを撃ってこないのか?

  闇(R)は奇妙な焦りと苛立ちを感じていた。

  「無効化されたので、もっかいキャラクターセットです」

  何事もなかったかのように相手が手札から繰り出すカードは・・・

  オルバ・フロスト!

  リロール兄弟、再成立である。

  看破は無駄撃ちであった。

  更に、涼しげな声で相手が続ける。

  「バビロン使います」

  『な、な、なんですと〜!』

  闇(R)の迂闊さ、ここに極まれり、である。

  相手が赤を使っている以上、当然バビロンも警戒してしかるべきである。

  しかし、

  相手のカウンターに気をとられるあまり、

  相手がバビロンを使う可能性など、微塵も考えていなかったのだ。

  この時の闇(R)にとっては、まさに青天の霹靂であった。

  凍りついたのは数秒ほどだったろうか。

  闇(R)の手が意識とは無関係に動きだしていた。

  本国から1コストを払い、手札から必死の抵抗を試みる。

  精神的な混乱に押し潰されそうになりながら、ダミ声でつぶやく、

  『バビロンに、逆シャア・・・です』

  「鉄仮面です」

  相手は涼しい顔である。

  こしゃくな小僧め・・・ 思わずつぶやく闇(R)はすっかり悪のヤラレキャラと化している。

  相手の鉄仮面を撃つカウンターカードは闇(R)の手にはない。

  看破は先程、無駄撃ちしている。

  恐らく、ここで先程の看破を撃ったとしても、

  相手の手札にはソレをも打ち砕くカウンターカードが用意されていたことだろう。

  その後は、完全に相手のなすがままであった。

  アクシズからの使者、撤退命令に翻弄され、

  茶色の兄弟が常に起きているため、攻めることもできず、

  こちらは毎ターン、兄弟に削られた。

  2枚目のバビロンを引くこともなく、1戦目、敗北。

  ★★★   ☆☆☆   ★★★   ☆☆☆

  2戦目、相手はサイドから転向を投入。

  闇(R)は撤退命令、部品ドロボウをフルに詰め込み、

  相手の手を止めながら、転向で奪われたユニットを奪い返すという苦肉の策。

  (奪い返しても手札に戻るので、再度配備コストはかかるのだが・・・)

  しかし、肝心のユニットが引けず、

  ようやく回ってきたウイング0は相手の計算通り転向で奪われ、

  茶色と白、3体のガンダムにタコ殴りにされて無様な2連敗・・・・・・。

 

  目標として掲げた「1勝」が巨大な壁となって眼前に立ちはだかっているのを、

  いかに鈍チンな闇(R)であっても、ひしひしと実感せずにはいられなかった・・・。





  ※(しつこいようだが)注※
  
  この物語はあくまでもフィクションである。
  登場する人物、団体、地名などは実在するモノと限りなく似ているかもしれない、
  けれどもそれはアナタの気のせいである。
  当然、敬称は略させていただくのでどうかお怒りにならないよう。





 <次回予告>

  屈辱の2タテ2連敗で迎えたスイスドロー3回戦・・・

  更なる「茶」の恐怖が闇(R)を襲う!

  彼は、このまま負け犬への道を転げ落ちていくのみなのか?!


  次回 『闇(R)、行きま〜す』   第10話 “月は出ているか?”


  ・・・キミは刻の涙を見る・・・


 
     
 





 

闇(R)、行きま〜す

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作: あぽぴXIII    
 
 

第10話 ★ 月は出ているか?
 
 


  スイスドロー2回戦目が終わった頃、彼らはやって来た。

  闇(R)が闇のメールで呼び寄せたYummysメンバー、

  [HIRO]と[ J ]である。

  すでに大会が始まってしまったことを知ると、ふたりはとても残念がりながら、

  会場の隅でフリーデュエルを始めた。

  3回戦の組み合わせが発表される・・・

  闇(R)は楽しそうにデュエルをする仲間たちに背を向け、

  ひとり、孤独な戦場へと還っていくのだった。

  すでに2連敗している闇(R)は、最後のテーブルだった。

  心なしか、同じテーブルに座る他の戦士たちも、どこが元気がないようだ・・・。

  上位のテーブル付近を漂う、緊張感とか戦士たちの気迫といったものが、

  ここでは、感じられない・・・。

  あきらめの気配のようなものが、ねっとりと重く垂れ込めている。

  指示された席につくと相手がやって来た。

  一見しただけで、かなりのキャリアとわかる、

  使い込まれたスリーブとデッキケース。

  だが今日は、彼もまた2連敗しているのだ。

  『ここはいったい・・・どんな世界なのかしら?』

  と、闇(R)は思わずにいられない。

  その時、闇(R)は、

  勝負の世界の厳しさのようなものを垣間見たのかも知れなかった。

  スコアシートの記入をし、サイドの確認、そしてデッキシャッフル。

  「よろしく」

  と、少し疲れた笑顔を浮かべて、その青年は言った。

  決して、イヤなカンジではない。

  デュエル・スタート!

  ジャンケン、

  迷ったが、今回もグーで行く。・・・勝った。

  本日初勝利である。

  一体どうしたことか、手札は申し分ない。

  練習ではあれほど悪かった引きが、まるでウソのようであった。

  赤Gと2枚の白G、ユニットはデスサイズヘルとL-3コロニー、

  そして看破。

  白Gを貼り、コロニーを配備。

  コロニー・ドローで内部調査ゲット。

  『♪』である。

  相手ターン。出てくるGは・・・

  またしても「茶色」

  凹みそうになるが、もうこれ以上負けられないという思いも、闇(R)の中にはある・・・。

  ・・・・・・

  デュエル中盤。

  内部調査のおかげで、デッキの回りは悪くない。

  次のターンにはデスサイズヘルとヘビーアームズ改が出る。

  手札にはシャア、バビロンもある。

  あと1枚、赤Gを引けば、万全であった。

  だが、

  またもや、相手の方が手が早い。

  ガンダムX(U-X1)が出た。

  範囲兵器(4)のバケモノユニットである。

  大型ユニットのみで構成された闇(R)のデッキにとっては、

  あるいはそれほど恐れるものではないのかも知れない。

  だが、GW第8弾には範囲兵器の数値を上昇させるオペレーションがある。

  [ O-X2 月は出ているか?]

  それを2枚も貼られた日には、ユニットは文字通り紙屑と化してしまう。

  (注:O-X2月は出ているか?の効果は重複しません by:伝道師)

  さらに相手はガンダムXにキャラクターをセット。

  ガロード・ラン(CH-X1)

  闇(R)は知らなかったが、ガンダムXのパイロットである。

  つまり、原作通りのセットであった。

  「X好きなので」

  対戦相手の青年は照れ笑いを浮かべている。

  闇(R)は内心冷や汗である。

  つまりは、当然[月は出ているか?]をデッキに入れてあるということなのだろう。

  相手帰還ステップに内部調査。

  本国の上のカードは・・・撤退命令?

  ここで闇(R)はようやく気づいた。

  2回戦でサイドを投入したまま、デッキを元に戻すのを忘れていたのである。

  ということは、撤退命令・部品ドロボウ、フル投入・・・

  『良いんだか、悪いんだか・・・』

  とりあえず今の時点では、悪くはないと闇(R)は判断した。

  撤退命令を本国の上に戻し、自軍ターン。

  リロール後、先程見た撤退命令をドロー。

  Gセット、ヘビーアームズ改を出す。

  更に戦闘フェイズにデスサイズヘルがリロールイン、パンチ。

  「おおっ」

  気のイイ相手の青年は大袈裟に驚いてくれる。

  相手ターン、ガンダムXがついに起き上がる。

  相手の手札から出てくるのは・・・

  セットキャラ?

  ティファ・アディール(CH-X4)

  「好きなので・・・」

  相手は再び照れ笑いを浮かべる、・・・が、闇(R)にはよくわからない。

  闇(R)は原作のガンダムXを見た事がないのである。

  とりあえず、わかったような笑顔を見せる闇(R)であった。

  が、次に相手が手札からプレイしたカードを見た瞬間、

  闇(R)の愛想笑いは凍りついた。

  月は出ているか?(O-X2)である。

  ・・・これでガンダムXの範囲兵器は(5)

  闇(R)のユニット、

  デスサイズヘル(U-29)、ヘビーアームズ改(U-64)の防御力はともに「5」である。

  さらにガンダムXが戦闘エリアにいる場合、

  セットキャラ、ティファの効果で出撃が可能なユニットは必ず同じエリアに出なければならない。

  つまり・・・・・・

  『やられる・・・』

  闇(R)の意識を凍りつかせたまま、相手ターンは終了。

  闇(R)の2体のガンダムが起きる。

  どうしたらいいのか?

  攻撃に出れば範囲兵器(5)で撃たれる。

  攻撃せずにこのまま終了しても、

  次の相手ターンにティファの効果で強制的に戦闘エリアへ引きずり出される。

  『いっそ寝たままにできたら・・・』

  アクシズからの使者(C-10)、というカードの事を闇(R)は思い出している。

  [(常時):配備エリア1つにあるカードX枚をロールする。Xの値は、自軍国力の値を上限とする。]

  だが、今日のデッキにそのカードはない。

  混乱する頭の中をどうにか落ち着かせようと苦心しながら、

  ドロー。・・・引いたのは、ハマーンの嘲笑(C-23)

  カードの中でハマーン様が笑っている。

  まるで闇(R)をあざ笑うかのように・・・。

  嘲笑? [・・・G以外のカード1枚のプレイを無効にし、廃棄する・・・]

  G以外のカード1枚のプレイを無効にし、廃棄???

  手札を見る。・・・何かが闇(R)の中を走り抜ける。

  『にゃるホロ、わかりましたわ☆ハマーンさま』

  もう一度、相手の場を見る。

  ガンダムXにガロードとティファ。月は出ているか?が1枚。

  Gはすべて8弾のカラーG(ティファ)というこだわりようである。

  茶色単色と見た。(イヤ、どう見てもそれ以外有り得ないのだが。。。)

  とすれば、カウンターは・・・ないのか?

  『ええい、いてまえ!』

  戦闘フェイズ突入。宇宙からヘビーアームズ改、地球からデスサイズヘル。

  「ん?」

  相手は一瞬表情を曇らせる。

  彼には闇(R)がヤケを起こしているように見えたのだろうか?

  あるいは、ヘビーアームズに弾薬コインを乗せないことを不信に思ったのかもしれない。

  が、弾薬に関して言えば、単に闇(R)が忘れていただけである。他意はない。

  防御ステップ。

  ガンダムXが地球エリアに出て来た。

  宇宙エリアに出て来てくれたら、ヘビーアームズを大気圏突入させて・・・

  という闇(R)の甘い幻想は脆くも崩れ去る。

  が、まだ手はある。

  闇(R)の手札から、1枚のカードが発射される。

  『防御ステップ、ガンダムXに撤退命令!』

  「おおっ!」

  ・・・通った。相手はガンダムXとセットされたキャラクターを手札に戻す。

  そしてデスサイズ&ヘビーアームズの攻撃が通る。

  10点。

  してやったり♪、といった表情の闇(R)だが、

  ギリギリまで撤退命令の使い途に気づかないあたりが、まだまだ修行中の所以である。

  相手ターン。

  配備フェイズに出て来たガンダムXに、

  忘れずにハマーンの嘲笑を撃てたことは闇(R)にとっては上出来の部類であった。

  ハマーンの嘲笑の効果でプレイを無効化されたガンダムXがジャンクヤードに落ちていく。

  『このイキオイ!』

  と、闇(R)は思っていた。

  このイキオイが止まらない間に、できる限り相手の本国を崩す。

  『それっきゃナイぢゃないのよぅ〜★』

  次のターンには待望の赤Gを引き、デスサイズヘルにシャアが乗り込んだ。

  ・・・1ターン、

  ・・・2ターンが経過。

  相手の場に、ユニットが出ない。・・・ユニット事故なのだろうか・・・。

  その間にも闇(R)はサンドロック改を出し、

  3体の白いガンダムで、毎ターン殴りつづける。

  そして、

  「ないです・・・」

  相手の青年の声に、闇(R)はふと目を上げる。

  相手本国が、ない。

  一瞬、闇(R)には何が起こったのかわからなかった。

  相手が何かのコマンドでも使い、その処理の途中なのかと思ったくらいである。

  ボンヤリと場を見つめる闇(R)に、

  「オレの負けです」

  相手の声が、力無くそう告げた。

  ・・・勝った?

  アタシ、勝ったの???

  そう、闇(R)は勝ったのだ。・・・ようやく、ひとつ。

  公認大会初勝利の瞬間であった。

  ★★★   ☆☆☆   ★★★   ☆☆☆

  2戦目、相手の青年は完全に集中力が切れていた。

  闇(R)のごときへなちょこに負けた事が、余程ショックだったのかもしれない。

  更に彼の集中力を途切れさせたのが、闇(R)のひょんな一言であった。

  序盤、決して闇(R)に悪意があったわけではなかったのだが、

  相手の青年が使った「バルチャー効果」に対して、闇(R)が質問を投げかけたのである。

  親切な彼は詳しくわかりやすく、

  闇(R)にバルチャー効果についてのレクチャーをしてくれたという。

  説明を終えた彼の表情には、「もうどうでもいいや」的な

  くたびれ果てた、力のない笑顔が張り付いていたらしい。

  中盤からのなげやりな殴り合いの末、

  闇(R)がバビロンを使った時点で、彼は投了した。

  

  闇(R)のスコアシートに、初めて勝ち点3が加えられた。

  内容はどうあれ、2タテ勝利である。

  (実力で得た勝利かどうかは疑わしいものであるが・・・)

  

  

  目標の1勝は、闇(R)にとって、高い高い壁であった。

  闇(R)はついに、その壁を乗り越えたのである。

 

  だが・・・・・・

  それが、まだほんの始まりに過ぎない事を、

  この時の闇(R)は、知らない・・・・・・。



 



<次回予告>

  ひとつ壁を乗り越えてホッと一息の闇(R)・・・

  だが、新たな試練が彼を待ち受けていた!

  圧倒的な「緑の軍団」に、軟弱モノの闇(R)が勝つ術はあるのか?!


 次回 『闇(R)、行きま〜す』   第11話 “ジオンの脅威”


 ・・・キミは刻の涙を見る・・・


 
     
 
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闇(R)、行きま〜す

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作: あぽぴXIII    
 
 

第11話 ★ ジオンの脅威
 
 


  公認大会3回戦終了。

  奇跡の1勝を挙げ、闇(R)の戦績は1勝2敗(2-4)となった。

  意気揚揚と仲間の元へ引き上げる闇(R)は、ひとつのテーブルの傍らでふと足を止めた。

  3回戦の残り時間もあとわずかだというのに、

  未だ、熱い戦いを繰り広げるふたりの戦士がそこにはいた。

  すでに残るはその一組のみなのであろう。

  戦いを終えた戦士たちがそのテーブルを取り囲み、

  異様な熱気と緊張感の中、ふたりの戦いは続いていた。

  闇(R)も興味を引かれたのか、

  人込みの間になんとか潜り込めそうな隙間を見つけ、

  ふたりの戦場を眺めることにした。

  そこは、まさに戦場であった。

  ふたりの少年のデッキは、シロートの闇(R)が見ても明らかな、

  同じジオンウイニー・・・。

  お互いの場に、それぞれ数枚のユニットが並び、睨み合いが続いている。

  ジオン十字勲章、事情聴取・・・

  貼られたオペレーションまでもがいっしょであった。

  同じタイプのデッキでの対決はツライ。

  それは、すべてのカードゲームに言えることかもしれない。

  自分自身の戦略が、相手の戦略でもあるのだ。

  手の内はすべて見抜かれていると言ってもいいだろう。

  勝敗を分けるのは、プレイングと引きの良さ、つまり運である。

  闇(R)には、今、どちらの少年の手番なのかがわからなかった。

  お互いに場を睨みつけ、何やら考え込んだまま動かない。

  どちらかが、時間切れを狙っているのだろうか?

  ・・・やがて、

  「時間です」

  無愛想なジャッジの宣告が、終戦を告げる。

  同時に深いタメイキをついたふたりの戦士は、どちらも疲れきった顔をしていた。

  時間切れ、引き分け。

  テーブルを囲んでいた戦士たちも、口々に何やら論評を垂れながら散っていく。

  「勝てたのになぁ」

  どちらかの少年が小さくつぶやく声が、背中を向けた闇(R)の耳に届いた。

  ★★★   ☆☆☆   ★★★   ☆☆☆

  楽しそうにフリーデュエルを続ける[HIRO]と[ J ]を横目に、

  闇(R)は2回戦から入れたままになっていたサイドのカードをデッキから抜き出しながら、

  引き分けになったふたりの少年のコトをぼんやりと考えていた。

  正式な公認大会である以上、制限時間内に決着がつかなければ引き分けである。

  お互いの実力が近いものであり、なおかつデッキタイプまで同じとなれば、

  勝負に時間がかかってしまうのは、ある程度は仕方のないことなのかもしれない。

  「時間切れ=引き分け」は正式なルールである。

  不利な状況を悟ったどちらかのプレイヤーが、故意に時間切れを狙ったとしても、

  それがあまりにも露骨でない限りは、反則とはとられまい。

  先程の勝負がそうだったのかどうか、

  途中から覗いていただけの闇(R)にはわからない。

  だが・・・・・・

  『そんな決着はイヤよねぇ〜』

  と、思わずにいられない闇(R)であった。

  長い勝負は、そうでなくとも精神的に疲弊する。

  [ KYUオフ ]での1時間にも及ぶ長い長いデュエルの果てに、

  闇(R)が得たものは勝利の達成感などでは決してなく、

  麻痺しかけた精神に重くのしかかる疲労感だけであった。

  引き分けとなれば、その精神的ダメージはいかばかりであろうか・・・

  「勝てたのに・・・」

  という少年のつぶやきが、単なる負け惜しみとは闇(R)にはどうしても思えないのであった。

  ★★★   ☆☆☆   ★★★   ☆☆☆

  4回戦の組み合わせが発表された。

  3回戦での勝利により、闇(R)は最下位卓からの脱出に成功していた。

  席につくと、相手もちょうど座ったところである。

  見覚えのある少年・・・

  もしや・・・?

  スコアシートを覗き込むと、答えはそこにあった。

  3回戦の戦績:1−1引き分け。ポイント1・・・

  先程のジオンウイニーの少年のどちらかである。

  「勝てたのになぁ・・・」

  という、少年のつぶやきがまだ闇(R)の耳に残っている。

  が、目の前の少年がその声の主なのかどうか、闇(R)にはわからなかった。

  そんなことは、その時の闇(R)にはどうでもよかったのである。

  ジオンウイニー

  伝道師トゥ〜ン・シンから闇(R)が最初に与えられたデッキが、まさにそれであった。

  緑の特徴とも言える低国力で優秀なユニットを序盤から場に展開し、

  相手に反撃も抵抗する暇さえも与えずに、その速攻性で本国を削り切る。

  豊富なキャントリップ効果を持つ優秀なユニットと、

  赤い彗星・黒い三連星といった焼き系コマンド・オペレーションの充実。

  序盤速度の遅い闇(R)のカウンターウイングにとっては、まさに天敵。

  文字通り、「ジオンの脅威」であった。

  そんな闇(R)の心中など知る由もなく、相手の少年は念入りにデッキをシャッフルしつづけている。

  まるで、3回戦の鬱憤をここですべて晴らすぞ、と言わんばかりである。

  長く不毛な戦いを終えたばかりだというのに、

  その疲れを微塵も感じさせない。

  気合十分である。

  『こ、これが、若さか・・・・・・』

  思わずつぶやいてしまう闇(R)であった。


 









<次回予告>

 長かった公認大会も残すところあと1戦・・・

  いよいよ、運命の最終戦が始まろうとしている!

  圧倒的な速攻で迫る緑の軍団を前に、闇(R)がとった意外な行動とは?!


 次回 『闇(R)、行きま〜す』   第12話 “ブリュッセル大統領府”


 ・・・キミは刻の涙を見る・・・


 
     
 





 

闇(R)、行きま〜す

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作: あぽぴXIII    
 
 

第12話 ★ ブリュッセル大統領府
 
 


  GW公認大会・スイスドロー4回戦。

  ・・・1戦目、中盤・・・

  闇(R)は自らが序盤に展開したユニットの意外な頑強さに、思わず笑みを浮かべていた。

  敵に回したならば、決してあなどれない拠点ユニットであろうとは思っていた。

  だが、これほどまでに効果てきめんという言葉が相応しい状況が訪れるとは、

  闇(R)は想像すらしていなかったのである。

  そのユニットの名は、

  [ ブリュッセル大統領府 ](U-25)

  リロールインの地球拠点であり、

  [ リロール状態でユニット1枚のみの部隊にいる場合、戦闘ダメージではダメージを受けない。 ]

  という通常戦闘に於いてはほぼ無敵の効果を持つユニットであった。

  ★★★   ☆☆☆   ★★★   ☆☆☆

  物語は、1週間ほど過去に遡る。

  連日、仕事帰りにカルトでの武者修行を続けていた闇(R)ではあったが、

  負け続けの修行内容に、少なからず不安を感じていた。

  深夜、闇(R)はネットでの情報収集に勤しんでいた。

  自身のサイトにデッキ構築掲示板を作成し、

  伝道師トゥ〜ン・シンにデッキ内容を相談する・・・

  あるいは、ツワモノの集まる某サイトの掲示板に出没し、

  様々な知識を仕入れる、といった具合である。

  その、某掲示板において、闇(R)の迂闊すぎる発言に対して、

  痛烈な苦言を呈した人物がいた。

  その人物こそ、闇の大賢者(仮名)・・・

  無謀にも、闇(R)がいつか倒すべき目標と公言している偉大なるデュエリストその人である。

  その時の闇(R)の発言内容はこうである。

  『L-3コロニーとかブリュッセルとか、拠点のありがたみって、イマイチわかんないのよねぃ〜♪』

  軽薄短小極まりない発言であった。

  それに対する大賢者の返答は

  「闇(R)!ブリュッセルのありがたみって、ジオンウイニーと対戦したらどうするつもりなんじゃ?!」

  残念ながら、その時の闇(R)には、

  大賢者の奥深いアドバイスの意味を理解する為に必要な、知識も経験もありはしなかった。

  『ジオンウイニー?速攻を軽めの拠点で防ぐってコト???』

  掲示板に書き込みこそしなかったものの、

  闇(R)には大賢者のコトバの意味するところが全くわかってはいなかったのである。

  愚かな闇(R)が、神々の摂理のごとき大賢者の声を思い出すのは、

  公認大会当日、しかも最終・4回戦でのことであった。。。

  ★★★   ☆☆☆   ★★★   ☆☆☆

  相手の場にはイフリート改(U-116)、ドップ(U-47)、ガウ(U-14)

  サイド3(U-78)、ガトル(U-48)がそれぞれ1枚ずつ・・・

  キャラクターはまだ出ていない。

  対する闇(R)の場には、

  ブリュッセル大統領府(U-25)とL-3X18999コロニー(U-28)が2枚。

  まさに、鉄壁の布陣である。(注:あくまでこの状況では、である。)

  大賢者の言葉が闇(R)の脳裏に鮮明に蘇っていた。

  「拠点ユニットのありがたみ」を、今こそひしひしと身をもって実感する闇(R)であった。

 

  相手の少年は、あからさまに悔しそうな表情を浮かべている。

  手札と場を何度も見比べながら、

  「う〜ん」「え〜と」などと小声でつぶやいている。

  芝居・・・とも思えない、が。

  ジオンウイニーなればこそ、打開できない局面であるとも思えない。

  ジャマな拠点などは焼けばいいのである。

  赤い彗星、突撃隊潜入。たった2枚で片がつく。

  あるいは、ゲリラ屋の戦い方(C-7)もある。

  ゲリラ屋1枚で、防御力3以上の拠点などはカンタンに寝てしまうのだ。

  ブリュッセルが無敵なのはリロール状態の時のみ。

  ロールさせてしまえば、ただの防御力4のユニットになってしまうはずだ。

  それができないから、悔しそうなのか?

  あるいは・・・

  どちらにしても、闇(R)には精神的な余裕などまだまだなかった。

  この機にこちら手札を揃えなければならない。

  闇(R)のユニットが場に出て攻撃に移るまでには、まだ、時間がかかるのだ。

  密約、サラサでデッキを回し、攻撃ユニット(ガンダム系)とその配備に必要なGを手札に集める。

  相手の場にザクと2枚目のガトルが出て、ひとつ目のL-3コロニーが破壊される。

  あと1ターン、間に合うのか?

  Gは揃っている、が、手札に攻撃可能なユニットはまだいない。

  闇(R)のターン、ドロー・・・

  デュエルの女神は、またしても闇(R)に微笑みかけた。

  ウイングガンダム0(U-6)

  この相手に対して、この状況で、これしかないだろうというユニットである。

  ウイングガンダム0は範囲兵器(3)を持つ。

  相手は軽量ユニット中心のジオンウイニー、防御力3以上のユニットはない(はずである)。

  相手の場のユニットには、未だキャラクターはセットされていない。

  白Gをセット。ウイングガンダム0が配備エリアに踊り出る。

  「うわぁ・・・」

  相手の少年の絶望的なつぶやき。

  その声が、先刻聞いた「勝てたのに・・・」という声に似ていたのかどうか、

  闇(R)にはわからなかった。

  相手ターン、ドローフェイズ。

  闇(R)は思わず、『引くな!』と祈っていた。

  何を『引くな!』なのかはよくわからなかった。

  ただ、この状況を覆し得るキーカードを引いてくれるなと祈っていたのだ。

  その祈りが通じたのか。

  相手は2枚目のサイド3を場にセットし、ターン終了。

  終了時サイド3効果でドローするも、その表情は冴えない・・・。

  闇(R)のターン、ウイング0が起き上がる。

  ドローフェイズ。引いたカードは、ガンダムデスサイズヘル(U-29)・・・

  鬼である。

  攻撃ステップ、ウイング0が宇宙から、

  効果でリロールインしたデスサイズヘルが地球から殴りに行く。

  宇宙はサイド3、地球はドップに止められた。

  が、まだまだ、これからである・・・。

  ★★★   ☆☆☆   ★★★   ☆☆☆

  数ターンが経過。

  相手の場にはイフリート改が残るのみとなっていた。

  こちらは、ウイング0に本日初登場のヒイロ・ユイ(CH-49)が乗り込み、

  デスサイズヘルとサンドロック改が仲良く並んでいる。

  『ククク・・・圧倒的ぢゃないか、わが軍は・・・』

  とは、口に出してこそ言わなかったが、闇(R)の心にヨユウが生まれていたのは事実である。

  ・・・闇(R)の悪い癖であった。

  勝負はまだ終わってはいない。

  にも関わらず、少し自分が有利だと見るやすぐに調子に乗ってしまうのである。

  今まで、それが原因で何度痛い目を見て来たことか知れない・・・

  持って生まれた性質なのか、成長過程で身についた性分なのか。

  いずれにせよ、そうカンタンに人の性格など変わるものではない。

  この時も闇(R)は有頂天であった。

  迂闊、ではある、が・・・。

  勝利の女神は気まぐれである。

  そんなお調子乗りの不届きモノにも、時にはその恩恵が与えられるらしい。

  終盤・・・。

  そのホトンドがコストの支払いで流れたであろう捨て山をバビロンで回収。

  迂闊な闇(R)ではあったが、

  手札にカウンターカードを残しておくことだけは忘れなかったらしい。

  もっとも、ジオンウイニーが相手である、

  オペレーション破壊の心配はほとんどなかったであろうけれども・・・。

  次ターン、相手はドローして投了。

  焼きカードがプレイされることは、ついになかった。






<次回予告>

 快心の1勝を挙げ、調子に乗りまくる闇(R)

 しかし、そんな彼を待っていたのは、

 恐るべき破壊の罠であった。

 封印を解かれたその狂気に、闇(R)は立ち向かう術があるだろうか?


 次回 『闇(R)、行きま〜す』   第13話 “狂気の騎士”


 ・・・キミは刻の涙を見る・・・


 
     
 





 

闇(R)、行きま〜す

[ggg] 

 
 
作: あぽぴXIII    
 
 

第13話 ★ 狂気の騎士
 
 


  GW公認大会inカルト・・・

  スイスドロー4回戦・最終戦、1セット目を快心の勝利で終えた闇(R)は、

  2戦目に備え、デッキシャッフルを念入りに繰り返していた。

  サイドボードからのカードの投入も考えなくはなかった、が、

  ジオンウイニーに対抗する為の有効なカードは、彼のサイドにはないように思えた。

  ジオン掃討作戦や核の衝撃、

  それらのカードがもしもサイドに控えていたならば、何の迷いもなく投入したことだろう。

  しかし、闇(R)のデッキは赤白のカウンターウイングである。

  黒のジオン掃討作戦や核の衝撃は使えない・・・

  この次には、月面民間企業を投入して、

  ウイニー対策に黒のコマンドを突っ込んでみよぅかしらん・・・とも思うが、

  いずれにしろ、今のサイドでは何の対策も立てようがない。

  せめて引きに見放されることのないよう、

  祈るような気持ちでデッキをシャッフルし続けるしかなかった。

  相手の少年もまた、悩んでいる様子であった。

  が、やがて意を決し、数枚のカードをサイドボードと交換して

  デッキシャッフルを開始する。

  何を投入したのか・・・

  それを想像することもできない己の未熟さが、闇(R)には歯がゆい。

  やはり、経験不足は否めないのである。

  お互いにデッキを交換し、シャッフルを終えた。

  相手が先攻を選んでデュエルスタート。

  初手は相変わらず、全くモンダイがない。

  この引きの良さは一体どうしたことだろう・・・。

  何か憑いているのか?と思わず疑いたくもなってしまう。

  結局、今日は一度もマリガンをしていないのだが、

  それだけでも上出来だと闇(R)は思うのだった。

    ★★★   ☆☆☆   ★★★   ☆☆☆

  序盤、

  闇(R)は、コロニーは引いたがブリュッセル大統領府を引くことはできずにいる。

  そう毎回上手く回るものでもないか、と内心苦笑するところへ、

  相手のユニットが出た。

  [ イフリート改(U-116) ]

  [ このカードの部隊が敵軍本国に戦闘ダメージを与えた場合、

  このカードの格闘力の値と同じ枚数だけ、全ての捨て山の上のカードをそれぞれ廃棄する。]

  闇(R)の知らないカードではなかった。

  伝道師トゥ〜ン・シンから授かったジオンウイニーにも入っていたカードである。

  この時、特に何の感想も抱かなかった事が、闇(R)の甘さであった。

  次の相手ターン、

  イフリートが起き上がる。

  そして相手は手札から1枚のオペレーションをセット。

  [ 狂気の騎士(O-45) ]

  (戦闘フェイズ):《(1)》自軍ユニット1枚は、ターン終了時まで以下のテキストを得る。

  「強襲(自動D):このカードの部隊が敵軍本国に戦闘ダメージを与えた場合、

  このカードの格闘力の値と同じ枚数だけ全ての捨て山の上のカードをそれぞれ廃棄する」

  ・・・なんだそりゃ?

  日本語はなんて難しいのだろう、と闇(R)は思っていた。

  イミがわからなかったのである。

  『ちょっと、良く見ていいデスか?』

  恥ずかし気もなく相手に尋ねる闇(R)。

  ここは、オッサンの強みであろうか。

  「どうぞ」

  [狂気の騎士]のカードを闇(R)に手渡す相手の少年、

  その顔には、何やら自信のようなものが浮かんでいる。

  1戦目では見られなかった表情である。

  [狂気の騎士]の効果とはつまり、

  ・・・ユニット1枚に[強襲]が付く、

  そのユニットを含む部隊が敵本国にダメージを与えた場合

  そのユニットの格闘力の数値と同じ枚数のカードを捨て山からジャンクヤードに送る。

  なんだぃ?イフリートの効果とほとんど同じぢゃ・・・・・・

  そこまで考えて、闇(R)はようやく相手の意図に気づくのだった。

  捨て山をジャンクヤードに?

  つまり、終盤バビロンで回復しようにも、

  その回復源である捨て山がなければ・・・

  ・・・オシマイぢゃん★

  イフリートの格闘力は[3]

  まずイフリート自身の効果で捨て山を3枚削られ、

  更に狂気の騎士の効果で捨て山を3枚削られる・・・

  毎ターン6枚ずつ捨て山を削られ続けたらどうなるのか?

  いかに呑気な闇(R)とはいえ、その結末は容易に想像がついた。

  マズい、これはマズすぎるぢゃないのヨ・・・

  1戦目の終盤、調子に乗り過ぎていた罰だとでも言うのであろうか・・・。

  『カウンター!?』

  突如思い出したかのように反応し、手札を見る、が・・・

  手札にあるカウンターカードは[ ハマーンの嘲笑 ]のみ・・・

  撃つには、Gが1枚足りない・・・

  ハマーン様の嘲笑が、今は胸に痛い闇(R)であった。

  相手はイフリート改で攻撃、

  地球エリアはガラ空きである。

  狂気の騎士の効果は使わない。

  捨て山にはカードがないのだから当然だろう。

  受けたダメージが3枚、捨て山からジャンクへ送られる。

  闇(R)のターン

  『さてどぅしたものかしらん?』

  ブリュッセルが引ければどうか?

  イフリート単体では狂気の騎士で強襲が付いてもブリュッセルを貫通されることはない。

  だが、キャラクターを乗せられたらそれまでである。

  もっと抜本的な解決策はないのか・・・

  少し考えて、闇(R)は思いついた。

  闇(R)のデッキには、たった1枚だけだが、狂気の騎士を破壊できるカードが入っている。

  [ 基地殲滅(C-5) ]である。

  そう言えば今日は一度もそのカードを見た覚えがない。

  50枚のうちのたった1枚なのだからそれも仕方ないのかもしれないが。

  自ターン・ドロー、密約だった。

  引いた密約をすぐさま撃つ。

  赤G、サラサが来た。

  赤Gを、これも即セット。

  サラサを撃つ。

  『!?』

  こんなコトもあるのか、と闇(R)は思った。

  引いたのは、

  白G2枚、バビロン、内部調査、そして・・・

  基地殲滅・・・

  これはツイていると言うべきなのかしらん???

  改めて場と手札を見る。

  配備エリアにはL-3コロニーが1枚、白Gが2枚、赤Gが2枚・・・

  手札には、ハマーンの嘲笑、シャア、撤退命令、

  そして、本日大活躍のデスサイズヘルとサンドロック改・・・。

  何を選択すべきなのか?

  恐らく、ここでの選択がこのデュエルの行方を決定する・・・

  そんな予感が闇(R)にはあった。

  白Gを引けば、次のターンにはサンドロックとデスサイズが出せる・・・

  しかし、バビロンも引いておきたい・・・

  いや、後の展開を考えるなら、内部調査もほしい・・・

  だが、狂気の騎士を破壊する唯一の手段を、本国の下に戻してしまうのはどうか・・・

  ・・・数秒の葛藤・・・

  闇(R)は基地殲滅を選択した。

  わずかな希望を賭け、バビロンをいちばん上にして4枚のカードを本国の下へ。

  そしてターン終了。

  基地殲滅を撃つべきかどうか迷ったが、

  今はそれほど効果的ではないと闇(R)のカンが囁いていた。

  相手ターン。

  ザクとガトル、さらにサイド3が出る。

  キャラクターは、出ない。

  地球からイフリートが来て、また3枚のカードがジャンクへ。

  バビロンが流れたのが見えて、闇(R)は途端に後悔の念に襲われる。

  ウイングガンダム(8弾)と白Gもジャンクに落ちた。

  ・・・しくじったかしら???

  悔しさは隠し切れない。

  多分、顔に出ているだろう。

  闇(R)のターン。

  欲しいのは白G、もしくはドロー系のカード!!!

  ドロー!・・・デュエルの女神は、またしても闇(R)の味方だった。

  引いたのは、・・・密約だ!

  2ターン連続で密約を引くとは・・・。

  ヤマカン・デュエリスト、恐るべし、である。

  今度もすかさず密約を撃つ。

  引いたのは、ウイング0(U-6)・・・そして、

  白G!!!

  即、白Gセット。

  サンドロック改が出る、効果でウイング0も出る。

  配備コストで捨て山が増えるが、そんな事はおかまいなしである。

  ここで、基地殲滅を撃つ。狂気の騎士を破壊。

  「うわ・・・」

  相手のわかりやすい反応が嬉しい。

  戦闘フェイズ、デスサイズがリロールイン。

  ザクに止められるのは承知の上である。

  早めに決めなければならない、と闇(R)は思っている。

  回復の切り札、コスモバビロンは2枚しかデッキに入れていないのだ。

  1枚はジャンクヤードに、もう1枚は本国の下から4枚目に沈んでいる・・・。

  ★★★   ☆☆☆   ★★★   ☆☆☆

  終盤まで、油断のできない勝負であった。

  ウイング0にシャアが乗って宇宙から、デスサイズヘルが地球から、

  配備エリアにはリロール状態のサンドロックが待機している・・・

  それでもなお、闇(R)に気持ちの余裕などなかった。

  終盤、ヘビーアームズ改を引いたが、コストで本国が減るのを恐れ、

  最後まで手札に持ったままだったくらいである。

  結局、相手は黒い三連星も青い巨星もデッキに入れていなかったらしい。

  一度、突撃隊を撃たれて闇(R)は青くなったが、

  突撃隊1枚で白いガンダム達が墜とされるはずもない。

  ドロー効果を使いたいだけのものだと知って、

  闇(R)は妙なカンシンをしたりもしていた。

  ウイング0とデスサイズの攻撃を、

  軽量ユニットや拠点が止めに来るという不毛な戦いがしばらく続き、

  途中、シャアザクにシャアを乗せようとした相手が

  既にウイング0に乗っているシャアに気づいて悔しがったりしているうちに、

  相手の本国も残りわずかになっていた。

  闇(R)はようやく安心してヘビーアームズを出し、

  最後は3体の白いガンダムが相手本国に突撃して、

  闇(R)のオペレーション・メテオは終了した。

  かなり運まかせではあったが、

  闇(R)は初めての公認大会を2勝2敗(4-4)という、

  思いもよらなかった好成績で終えたのであった。

  

  ほんの数時間の出来事だったが、

  闇(R)にとっては、長い長い1日であった・・・。






<次回予告>

  時は流れ・・・

  GW歴02年4月・・・

  2度目の公認大会出場を目論む闇(R)は、悩んでいた(?)


 次回 『闇(R)、行きま〜す』   第14話 “破滅の終幕”


 ・・・キミは刻の涙を見る・・・


 
     
 





 

闇(R)、行きま〜す

[ggg] 

 
 
作: あぽぴXIII    
 
 

第14話 ★ 破滅の終幕
 
 


  [ 破滅の終幕(茶C-9) ]というカードをご存知だろうか?

  [(自軍攻撃ステップ):

  全てのカードと、全ての手札を、ターン終了時に、本来の持ち主の捨て山の上へ移す。

  その後、それぞれの敵軍プレイヤーの捨て山をシャッフルする。]

  文字通り、

  すべての場とすべての手札を捨て山に送るという恐ろしい効果を持つコマンドである。

  苦労して並べたGも、強力なユニットも、

  大事に手札で温めておいた切り札も、すべて、捨て山に送られてしまうのである。

  闇(R)が初めてこのカードと出会ったのは、

  GW歴02年、春4月・・・

  嵐の初・公認大会参加から、一月ほど経った頃のことである・・・。

  ★★★   ☆☆☆   ★★★   ☆☆☆

  闇(R)にとって2度目となる公認大会が2週間後に迫っていた。

  しかし、闇(R)は迷っていた。

  『どぅしよぅ。。。カウンターウイング・・・』

  今回もこのデッキでいくのか否か、である。

  初の公認大会で、奇跡の2勝を挙げたとは言え、

  デッキそのもののプレイングの難しさ・・・。

  また、[転向]1枚で流れを変えられてしまう脆さ・・・。

  マイナス面ばかりが目に付いてしまい、

  できることなら今回はデッキを変えて挑みたい

  と考えるようになっていた。

  だが、結論から言えば、デッキうんぬんではないのである。

  どんなに使い易く、バランスも良く、

  強いデッキを使っていたとしても、

  それを扱う闇(R)自身の経験値不足だけはどうしようもないのだ。

  経験を積まなければわからない事がある。

  経験によってしか身に付かないものも確かに存在する。

  闇(R)にもそれはなんとなくわかってはいるのだが、

  『とにかく今回は別のデッキで挑戦したい』

  という思いは、日に日に強まるばかりだった。

  カンタンに「違うデッキで」とは言ってみたものの、

  では他にどんなデッキがあって今はどんなデッキが主流なのか、

  それすらもよくわかっていない闇(R)である。

  結局はネットでの限られた情報収集に頼らざるを得ない・・・。

  解決の糸口はいつもの掲示板でのやりとりにあった。

  ツワモノ達の集う、例の掲示板である。

  どんなデッキが流行っているか・・・

  というようなテーマでハナシが進んでいた。

  闇(R)は前回の大会を思い出し、

  『赤茶や茶系のデッキが多かったわねぃ★』

  『ジオンウイニーやらターンAノリスシュートもいたわよん♪』

  というようなレスを続けた。

  きっかけはいつも大賢者の一言である。

  「それなら闇(R)、今度は混戦Fbとかで出たらどうじゃ?」

  『混戦Fb・・・?』

  闇(R)にはどんなデッキなのかわからない。

  想像するに、

  混戦ロックの混戦と、8弾で話題のFb(フルバーニアン)が

  絡んだデッキなのだろうか・・・。

  いずれにせよ、これはチャンス!と闇(R)は思ったらしい。

  早速、大賢者にデッキレシピをおねだりしていた。

  恥も外聞もない。思い込んだら直球勝負の闇(R)である。

  かつて闇の大賢者を

  『いつかアタシが倒すべき終生のライバル!』

  と勝手に決めつけたことなど、この時にはすっかり忘れているのだった。

  ・・・数日後・・・

  大賢者からの闇のメールが、闇(R)に届いていた。

  メールを開いた闇(R)は、思わず息をのんだ・・・。

  『こ、このデッキは・・・』

  それは、混戦Fbのデッキレシピではなかった。

  実はその後の掲示板でのやりとりの中で、

  闇(R)は混戦もFbも持っていない事を自ら暴露していた。

  「もっていないなら・・・」

  という大賢者の海よりも深い思いやりがそのメールの中に溢れていた。

  『破滅・・・緑茶?』

  破滅入り緑茶デッキ、通称:破滅緑茶。

  緑の低コストの優秀なユニットで序盤から果敢に攻めまくり、

  中盤以降、止められ難い[メギドの炎]で大ダメージを与えつつ、

  [破滅の終幕]を撃つ、という、

  シンプルかつ大胆にしてわかりやすい、

  今の闇(R)にはまさにうってつけのデッキであった。

  カードそのものも、手に入りにくいのは唯一、[宝物没収]*3のみ。

  それ以外のものは既に持っているか、なくともすぐに揃えられそうであった。

  カードの選択ひとつにも、大賢者の大きな愛を感じとり、

  闇(R)はひそかに嬉し涙を流したという・・・。

  『この思いに応えなければっ♪』

  闇(R)の中に、俄然やる気が湧いてきたらしい。

  翌日には没収以外のすべてのカードをレシピ通りに揃え、

  毎週土曜日のYummysカ○ト集会に間に合わせる事に成功した。

  没収の代わりに、と、闇(R)が初めに選択したのは、

  たまたま持っていた[ 地球帰還作戦(C-11) ]であった。

  [手札をすべて本国の下に戻し、

  その枚数だけ捨て山からカードを引く]

  という効果に、

  『回復と捨て山回収が同時にできる♪』

  と当初は大喜びした闇(R)だったが、

  実際に使ってみると、今ひとつであった。

  よほど手札が悪い時にしか使えないのである。

  キーカードを本国の下に沈めてまで、

  捨て山を回収したいものでもない。

  序盤に手札が悪くても、捨て山がなければ使いようがない。

  困り果てていた闇(R)の目の前に助け舟が現れた。

  伝道師トゥ〜ン・シンである。

  「ミ〜は月のマウンテンサイクルをオススメしま〜ス★」

  没収は高価だしみんな使っているのでキライ、

  という理由である。

  伝道師トゥ〜ン・シンは「漢」であった。

  こうして、

  没収の代わりに月のマウンテンサイクルを突っ込み、

  Yummys内部での、イミ的にも微妙な(?)微調整を経て、

  闇(R)の新デッキ、『破滅緑茶』が完成した。

  これが、

  闇(R)の「へなちょこ破滅使い」としての記念すべき第一歩となる・・・、

  が、その時にはまだ、

  本人はそれを知る由もない・・・。

 

 

 

 

 

 



 ※注※
  
 この物語はあくまでも、どこまでもフィクションである。
 登場する人物、団体、地名、環境、世界観・・・
 などなどは実在するモノと限りなく似ているかもしれない、
 けれどもそれはたぶんアナタの気のせいである。
 当然、敬称等は略させていただくのでどうかお怒りにならないよう。




<次回予告>

 ついに完成した新デッキ「破滅緑茶」を手に、

 2度目の公認大会に参戦する闇(R)

 無謀にもSPカード「サザビー」ゲットを目指すが・・・


 次回 『闇(R)、行きま〜す』   第15話 “青い巨星”


 ・・・キミは刻の涙を見る・・・


 
     






 

闇(R)、行きま〜す

[ggg] 

 
 
作: あぽぴXIII  
 
 

第15話 ★ 青い巨星
 
 


  GW歴02年4月某日・・・

  闇(R)は2度目の公認大会に出撃した。

  場所は初陣の時と同じ、カ○トグリーン。

  独特の緊張感が漂う会場の片隅に座っているのは、

  闇(R)ひとりではなかった・・・。

  黒い狂戦士、改め、青い巨星(虚勢)SIGである。

  SIGが黒使いの道を諦め、青へと走ったのは随分前のことであった。

  黒い狂戦士の異名は伝説のまま消え、

  変わりに彼は、青い巨星(虚勢)と呼ばれるようになっていた。

  が、呼び名などに深い意味はない。

  ここは、実力だけがモノを言う戦場である。

  もうひとり、Yummysからは高機動使いのHIROが参加する予定だったのだが、

  事情によりその日は参戦することができなかった。

  この時、出撃できなかったことが余程悔しかったのだろうか・・・。

  後日、HIROはYummysメンバーの中では誰よりも先に、

  「プロモカードゲット」という偉業を成し遂げることになる・・・・・・。

  ★★★   ☆☆☆   ★★★   ☆☆☆

  前回同様、愛想のない店員の宣言で大会が始まる。

  今回は随分、人数が多いようだった。

  30人以上はいるだろうか。

  いつものコトながら、そこにいる誰も彼もが、

  自分よりも強そうに見えてくるのは何故だろう・・・

  闇(R)はボンヤリとそんなコトを思ったりしていたのだが、

  強そうに見えるのではなく、事実強いのである。

  1回戦の組み合わせが発表され、指定された席につく。

  なんと闇(R)とSIGとは隣同士であった。

  『まぁ、イキナリぶつかるよりはマシだけど・・・』

  気にならないと言えばウソになる、が、

  お互いに仲間を気にかける余裕などないのだ。

  集中力を欠いたまま、勝ち進めるほど公認大会は甘くない。

  対戦相手がやってきた。

  見覚えのあるメガネの少年・・・

  「あ」

  少年も闇(R)を覚えていたようだ。

  前回、スイスドロー最終戦で対戦したジオンウイニーの少年であった。

  あの時はデッキの相性が良く、2タテで粉砕している・・・が、

  今日も勝てるとは限らない。

  闇(R)がデッキを変えて参戦しているように、

  相手もまた、デッキを変えているかもしれない。

  ・・・デュエルスタート。

  先攻はこちら。

  手札には緑Gが2枚、サイド3、ララアの導き、破滅、ローラ・ローラ・・・・・・

   バランスは申し分ない、が

  攻撃ユニットが、ない。

  迷った、しかし・・・G2枚は捨てがたい・・・。

  闇(R)は迷いつつOKする。

  相手は迷いもなくOK。心なしか、笑顔・・・。

  Gセット、サイド3、エンド時ドロー・・・

  引いたのは、緑G。・・・微妙すぎる。

  相手ターン

  青Gセット。やはりデッキを変えているらしい。

  クイックでボール改修型が出る。

  この時、

  闇(R)は、ふと、イヤな予感がしたらしい。

  どこかで見たか、あるいは聞いたような気がする・・・

  次の瞬間、すべて納得できる解答が相手の手札からプレイされた。

  ガンダムEz‐8・・・

  コストでボール改修型が廃棄される。

  イキナリ2点パンチ(キャラが乗らなかっただけまだしも、であるが)

  『何よ、GT優勝者デッキぢゃん』

  実際に目にするのは、闇(R)も初めてである。

  青の軽量ユニットを序盤から展開し、

  その速攻性で押し切る、ウイニータイプのデッキである。

  相性は、悪くはないはずだった。

  ユニットさえ出せれば、そして、破滅さえ撃てれば・・・

  ★★★   ☆☆☆   ★★★   ☆☆☆

  中盤、核ザクが出たがその場限りの盾にしかならず、

  毎ターンちくちくと殴られ続けたおかげで、

  ダメージレースでは圧倒的に不利な状況である。

  手札に破滅は2枚ある・・・

  だが、肝心の茶色Gが来ない・・・・・・。

  祈るような気持ちでドロー・・・

  引いたカードは、

  ゲンガナム市民(茶2国力G)!

  破滅が撃てる、いや、撃つしかない!

  茶2国力Gセット。

  配備フェイズは、それ以外には何もせずに(できずに)終了。

  理想としてはここでメギドの炎でも撃ちたいところではあるが・・・。

  戦闘フェイズ、攻撃ステップ・・・

  破滅の終幕を撃つ!

  青単に対抗手段はない・・・はずだが・・・

  「・・・OKです・・・」

  エンド時、相手の手札と、相手の場に並んだユニットとGが捨て山へと落ちてゆく。

  「うわ〜」

  相手は渋い表情である。

  が、ダメージはこちらの方が多い。

  あとは、引き勝負である。

  相手ターン。

  イキナリ青Gが出る。

  『マズイ・・・。』

  こちらのターン、引いたのはガッシャ・・・今更、である。

  次の相手ターンにはプロトタイプ・ガンダム

  こちらは茶色G・・・

  『これでどうしろと?』

  緑Gがなければ、闇(R)はユニットを展開することができない。

  まさか・・・、と闇(R)の中を不安が駆け抜ける。

  『緑Gは全部流れてる、とか?』

  次のターン、

  プロトタイプガンダムにカイ・シデン(CH-47)が乗り込む。

  『なんでカイなのよぅ★』

  ・・・文句を言えた義理ではない。

  『ジュドーでなくて、ありがとう』と言うべきである。

  ・・・が、結局はカイでもジュドーでも同じであった。

  そのまま、1枚も緑Gを引くことなく、

  プロトガンダムinカイ・シデンに殴られて終了・・・。

  イミもなく破滅を撃ち、手の内を晒しただけの1戦目であった。

  ★★★   ☆☆☆   ★★★   ☆☆☆

  2戦目、

  闇(R)は、サイドボードから闇夜のフェンリル隊、制圧作戦をフル投入。

  先攻、初手に制圧作戦が2枚・・・

  今日はツイているのか、いないのか・・・微妙な日である。

  緑Gも回り、3ターン目に2枚出ていた相手の青Gに制圧作戦2連発。

  相手のG、全破壊である。

  微妙に事故っていたのか、相手の場には無人のボール、コアブースターのみ。

  『チャンスよぅ★』

  ・・・が、闇(R)は更にその上をいく事故に陥っていた。

  引けども引けども、ユニットが来ないのである。

  ララアの導きで3枚ともGとは、

  ゲーム開始時の相手のカットが余程上手かったに違いない。

  悪魔のようなシャッフルである・・・。

  『むぅ・・・こ、来ない・・・』

  苦悶にのたうち回る闇(R)を尻目に、

  相手は順調にGをセットし、場は元通りに・・・。

  いや、元通りどころか、より悪いことに相手のユニットは増えているし、

  現地徴用で拾ったキャラクターも乗っている。

  闇(R)の場には、もう十分に何でもできる量のGだけが、

  空しく並んでいるばかりである。

  サイド3すら来ない・・・。

  手札には2枚もメギドがあるのに、である。

  ・・・・・・結局、

  2戦目は手札に貯まった破滅を撃つこともなく、メギドを落とすこともできず、

  そのままずるずると殴られて敗北・・・。

  闇(R)にとって2度目の公認大会もまた、

  一度目と同じく、黒星スタートとなったのである・・・。

  闇(R)の「初戦に勝てない男」伝説は、まさに、ここから始まったのであった。






<次回予告>

 事故とは言え、前回2タテ勝ちした相手に手痛い2タテ負けを喫した闇(R)。

 やはり今回は修行不足なのか?!


 次回 『闇(R)、行きま〜す』   第16話 “メギドの炎”


 ・・・キミは刻の涙を見る・・・


 
     
 





 

闇(R)、行きま〜す

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作: あぽぴXIII  
 
 

第16話 ★ メギドの炎
 
 


  GW公認大会inカ○ト、1回戦・・・

  闇(R)は隣の席のSIGをちらりとのぞき見た。

  相手は青白・・・。

  ウイング系のガンダムが数体並んでいる。

  『キビシイわねぃ』

  と、闇(R)は思った。

  SIGの青単デッキに白のガンダムとマトモに殴り合えるユニットが、

  果たして何枚あっただろうか・・・

  νガン?・・・バイオZ??・・・

  そして、・・・

  ・・・・・・結果はSIGの敗北。

  青い巨星SIGの公認デビューもまた、

  彼自身の中で、いつかはホロ苦い思い出となることだろう・・・。

  ★★★   ☆☆☆   ★★★   ☆☆☆

  2回戦。

  相手は、陽気な葬儀屋風(?)・・・の青年。

  ・・・よく喋る。

  普段から、よく喋る男との対戦には慣れているはずの闇(R)でさえ、

  集中力が途切れそうになるくらいのお喋りである。

  短気な人が相手ならば怒り出すのではないか・・・

  とは、闇(R)のいらぬ心配である。

  先攻をゲットしてデュエルスタート。

  手札は・・・

  1回戦の事故が脳裏を過る。

  もしも中途半端な手札ならばマリガンもやむなし、

  と腹を決めて手札を見る。

  G、ユニット、キャラクター、そして切り札のコマンド・・・

  申し分のない、絶妙なバランスである。

  当然、OKしてスタートする。

  相手は見えない小人に向かってひとしきり喋り続けていたが、

  やがて、長々と口上を述べるようにOKを出した。

  要約すると、「微妙」であるらしい。

  ・・・が、

  そんなコトにはお構いなし、である。

  2ターン、3ターン・・・

  闇(R)はザクII(核バズーカ装備)で宇宙から、

  イフリート改が地球から、序盤のダメージレースを制圧しつつあった。

  相手の場には赤と青のGが並び、

  じわじわと、イヤな緊張感を闇(R)に強いるのであった。

  『でも今のうち、今のうち・・・』

  闇(R)はサイド3、ザクレロなどを次々に配備し、

  イフリートにはニムバスを乗せて殴りまくる・・・。

  イフリートで削った捨て山に、サザビーと決戦前夜が見えた。

  思わずニヤリとする闇(R)であった。

  『まさか捕獲兵器までは入れてないでしょ♪』・・・

  ・・・やがて相手が内部調査を貼り、密約・サラサと回し始めた。

  Gも十分。

  そろそろ、であろうか・・・。

  と、思った矢先・・・

  キュベレイ(白)が出た。

  キャラクターは・・・・・・プルツー。

  『こりゃマズイわねぃ♪』

  サイコミュ(3)である。

  潮時か・・・。

  闇(R)のターン。

  引いたメギドの炎をすかさず撃つ。

  カウンターは・・・鉄仮面でも、無理なはず。

  メギドは恐るべきプリベント(5)である。

  「OKです」

  とだけ相手は言ったわけではなかったが、敢えて省略する。

  配備フェイズ終了。

  前夜は・・・?

  来ない。

  戦闘フェイズ、攻撃ステップ・・・破滅を撃つ。

  「看破」

  止められた。が、これで終わりではない。

  今回の闇(R)は一味違うようだ。

  『では、もひとつ♪』

  2枚目の破滅を撃つ。

  これは止められまい・・・相手は、もう手札がないのだから。

  地球からイフリート、宇宙からザクレロとメギドのサイド3

  サイコミュでザクレロが落とされた。

  『なんで、ザクレロ?』

  混乱しているのだろうか?・・・イミがわからない。

  イフリートとメギドで16点ダメージ、そして破滅効果で場を一掃。

  相手の本国は、もはや十数枚を残すのみである。

  闇(R)の本国は、コスト分のみのダメージしか受けていない。

  『あとは、破滅後の鬼引き♪』

  ・・・まさに、鬼の引きであったわ、と終了後に闇(R)は語った。

  ・・・緑G、・・・ザクレロ、

  ザクレロ出撃。

  ・・・ガッシャ、・・・緑G、・・・茶色G

  ガッシャが出撃するのを見て、相手は投了した。

  破滅緑茶、ここにあり、

  とでも言うべき、理想的な展開であった。

  ★★★   ☆☆☆   ★★★   ☆☆☆

  2戦目、

  闇(R)はサイドから[女スパイ潜入]を投入した。

  単純に、破滅がカウンターされるのを防ぐためだけに、である。

  後攻でスタート。

  手札はまずまずと言ったところか。

  1ターン目から核ザクを出し、サイド3でエンドドロー。

  茶色Gを引いた。

  まずまず、まずまずである。

  その後、3ターン目までGは回ったがユニットが出ず。

  この時点で相手の場にはG2枚のみ。

  内部調査も未だ引かない様子である。

  ユニットが来ないのでは仕方がない、と

  闇(R)は核ザクにニムバスを乗せるという暴挙に出た。

  核ザク&ニムバスで7点ダメージ。

  相手はさぞかし、イヤなカンジだったであろう。

  次のターンもユニットを引かず。

  引いたのは事情聴取。

  即セット。カウンターは、ない。

  これでひと安心。破滅は通るはずである。

  5ターンめ、月のマウンテンサイクルを引く。

  手札には破滅、ディアナ排斥計画・・・

  破滅には茶Gがひとつ足りない。

  月のマウンテンでコストで流れた捨て山を掘る、と・・・

  茶色はなかったが、紫(月面民間企業)があった。

  迷わずゲット。

  これで準備はOKか。

  核ザクinニムバスで殴ってターン終了。

  6ターン目、

  相手が動いた。

  5枚目のGをセット。

  アナハイムで更に1G発生・・・

  出てくるのは、サザビー!(しかも、リロール・イン)

  誰が乗るのか・・・

  『カミーユだけはご勘弁を〜』

  闇(R)の祈りが天に通じたのか、

  相手はキャラクターをセットせず、攻撃もせずにターンエンド。

  起こしておいて、牽制するつもりらしい。

  闇(R)のターン、サイド3を引いた。

  これはラッキーかも知れない。

  サイド3をセット。これでエンド時にドローができる。

  事情聴取を寝かし、攻撃ステップを指定。

  さて、前夜は・・・

  『戦闘フェイズに入ります』

  相手は短く「ど〜ぞ」とだけ言った。

  またもや、前夜はないらしい。

  攻撃ステップに核ザク・ニムバスを宇宙へ出しつつ、

  破滅の終幕。

  相手は、サザビーを宇宙に出す。

  核ザク・ニムバス、サザビーの前に宇宙の塵となる・・・

  エンド時、破滅効果ですべての場と手札が捨て山へ。

  そして闇(R)はサイド3のエンドドロー。

  引いたのは緑G、この1枚は大きい。

  さて、引き勝負。

  相手はドローして即エンド。Gではなかったらしい。

  闇(R)のターン。イフリートを引いた。

  先程のGをセットする。そして、エンド。

  相手はまたもやドローのみでエンド。

  闇(R)、Gを引けばイフリートが出る。

  ・・・引いたのは、ザクレロ。

  ザクレロを出して終了。

  相手、3度目もGが出ず。

  闇(R)は紫Gを引く。セット、緑発生。

  イフリートが出る。

  ・・・結局、相手はGを引けずに投了。

  2回戦は、闇(R)にしては上出来な内容であった。

  快心の勝利である・・・。

 




<次回予告>

 苦手なサイコミュデッキに快勝し、調子に乗る闇(R)

  しかし、
 
  迎えた3回戦、圧倒的な黒い力を前に、ただ呆然とするのであった・・・・・・


 次回 『闇(R)、行きま〜す』   第17話 “戦線の拡大”


 ・・・キミは刻の涙を見る・・・


 
     
 




 

闇(R)、行きま〜す

[ggg] 

 
 
作: あぽぴXIII  
 
 

閑話休題 ★ (2)
 
 


  お疲れチャン★

  ・・・・・・イヤ、アタシがね(爆)

 

  もぅそろそろ本格的に疲れてきたので、

  このへんてこな日記も終わりかな。。。

  と、思っていたのデスが、

  何の間違いか

  某チャンピオンシップ・ブロック予選に於いて

  闇(R)が有り得ない大活躍を・・・・・・(汗)

 

  この、へんてこ日記のネタ的には

  それはそれで、なかなかに面白く、

  もぅ、アタシは有り難いやら、大迷惑やら・・・

  ほぼ3ヶ月遅れで書いてるこっちの身にもなってみやがれ♪

  ・・・ま、遅筆はホカならぬアタシ自身の責任でもあるのデスが・・・

  

  そんなワケで、

  まだ、しばらくは続いてしまいそぅデス。。。

  

  大賢者サマからも「戦績を書き残せ」と言われておりますし

  これも何かの役に立つのであれば、

  書きますヨ。。。

  ええ、書きますとも♪

 

  てなコトで、

  もぅしばらくご辛抱の上、お付き合いを・・・

  よろすくデス★

 

 

 

                      2002/07/04  あぽぴXIII@仕事ちう(またかょ♪)